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それは愚策か、それとも起死回生の一手か?
早期退職し、故郷に帰ってきた元広告マン。午前中は、道の駅で働き、午後はのんびり海辺で過ごす生活を送っていた。ある日、市長の秘書をつとめる同級生が、市長直々のお願いがあるとやってくる。お願いとは、財政破綻目前の市のために、埋蔵金を発掘してほしい、というとんでもない依頼だった。日給に釣られ、半信半疑で着手することにした俺は、郷土史家を訪ね、小学校の裏山が怪しいという情報を得る。市の職員と二人で発掘をはじめたが、なにせ広大な土地だ。市に懇願して、人員を増やし、巫女の力を借り、なんと古銭の発掘に成功する。勢いに乗った発掘課は、やがて日照市の海軍工廠に眠るお宝の情報にたどりつく。彼らが発掘したお宝とは?
荒唐無稽、なのに感動の室積ワールドは今回も健在! 笑って泣ける最強エンタテインメント、いきなり文庫で登場!!
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Posted by ブクログ
東京の会社を早期退職して故郷の山口県に戻った主人公。実家に一人で住み幼なじみたちとのんびりと暮らしていたある日、市役所勤めの幼なじみから、地域活性のために埋蔵金を発掘してくれと頼まれる。市の財政が悪化して一山当てたいという市長の意向ということで、市役所の若手職員と地元の野球クラブの青年と発掘を始める。市役所の一部署として正式に発足し、ひょんなことから1年間のテレビの密着取材がつくことに。
地元に詳しい諸先輩方から埋蔵金がありそうな場所を教えられその調査を進めるうちに、あるひとりの天才科学者に行き当たり、彼が埋蔵金のキーマンであることがわかる。
彼が残したものはなんだったのか、そして彼が伝えたいことはなんなのか。
他の本と同様にけっこうふざけているのかと思ったが、これはわりと真面目でよかった。
埋蔵金から戦争の話につながると思わなかったが、そのつなぎは無理がなかったと思う。
まぁ、いろんな場面で特殊能力を持つ巫女さんの力に頼っているのがマイナスポイントといえばそうだけど、エンターテイメントということでゆるされる範囲か。
天才科学者や回天の開発者の思いがたくさんの人に伝わればいいなと思った。
Posted by ブクログ
早期退職し、故郷に帰ってきた元広告マンが、市長の秘書をつとめる同級生に頼まれ、財政破綻目前の市のために、『あるかわからない埋蔵金を発掘する』というとんでもない依頼を受け、奔走する話。ところどこれでオチがあって、文体もユニーク。
しかしながら最初はユーモアたっぷりのドタバタ小説かと思いきや、だんだんと意外な方向へ進み、ネタバレであるが戦時中の海軍兵器開発の秘密を探り当ててしまうのにはびっくり。最後には感動する内容でした。
小説の中ではテレ東『お宝鑑定団』のような番組が何度か登場する。
こういう番組も一喜一憂だよなあ。『これは価値があるはずだ!』と勇んで鑑定品を持ち込んだものの、二足三文の鑑定を受けシュンとしている人を何人も見たことを思い出した。
Posted by ブクログ
父親の介護のために東京の仕事をやめ、山口県の日照市の実家に戻った筒井であったが、父親があっけなく亡くなってしまったため単調な毎日を過ごしていた。そんな折、同級生が秘書課をやっているという縁で、市長に声をかけられ、埋蔵金発掘課に抜擢される。市職員で役立たずの伊藤と、地元の社会人野球のピッチャーでリストラの憂き目にあった石川の3人で、歴史研究家の指摘した場所を掘り始めるが…。
基本的にタイトルのとおりと思って読み始めても、全く問題ない作品である。当然のようにほっても何も出てこないし、役立たずのキャラがいらないことをやらかす。歴史研究家と作家は、意味ありげなことを言い、市長は仕事だけ振って、成果を求める。キャラクター設定は完全にコメディーである。
しかし、後半に差し掛かったあたりから、それまでのストーリーとガラリと方針が変わるのが、本作の醍醐味であろう。詳しくは実際にお読みいただきたいが、第二次世界大戦中の山口県の軍事産業における開発秘話を中心とした話に移っていくのだ。
全体に、多彩なキャラクターによる王道コメディードラマ仕様になっており、目をつけたテレビ局に取材されるなど、井上ひさしなどを彷彿とさせる、最近ではかなりレアなガチガチの作りだ。
一方で、後半部分はかなり調べたのであろう厚みとなっており、なかなかに引き込まれるものはあった。
しかしながら、キャラクターの設定が独りよがりな部分があるため、名前だけが独り歩きし、読者の理解が追いつくのが難しい部分があったり、コメディー部分はストーリーが進まないもんだから、全てオカルトに頼ってしまったりという部分は今ひとつ。
また、何も見つからないなら見つからないままで終わればいいものの、終わりの幕切れがダラダラと長引いた挙げ句、余計なエピソードを入れたのは必要だったのか?
ついでに、最近の作家に見られがちな、過去の階層に入るのか入らないのか曖昧なまま、過去の話が語られがちなのは、結構困るんだよね。
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