戦う哲学者のウィーン愛憎

戦う哲学者のウィーン愛憎

572円 (税込)

2pt

3.0

東大で二つの学部を卒業したものの、社会不適応を繰り返す中島青年。明日死ぬなら何をしたいか? せめて重度の「哲学病」を全うしたい、との願いのみ。三十三歳、逃げ場無し。ウィーンで自分を変えられるかもしれない……。だが、待ち受けていたのは頑固・高慢・偏見に凝り固まったヨーロッパだった。家を借りる、試験を受ける、映画を観る、とにかくすんなり事が運ぶためしはない。泣き寝入りもままならず、青年は決意する。ヨーロッパ人と顔突き合わせ喧嘩することを。戦うことと、哲学することはどこか似てる。自分自身になるための、怒りと涙と笑い溢れる奮闘を綴る、ウィーン喧嘩留学記。

※本書は'90年1月、中公新書として刊行された『ウィーン愛憎』を、加筆、改題したものが底本です。

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    Posted by ブクログ

    哲学者、中島義道のヴィーン留学記。著者の個性を端的に最も良く表した著作かもしれない。私費留学生としてはかなり恵まれた環境のように思えるし、トラブルの数々は自ら招いた部分も多い。全てを疑い、問題を掘り起こし、徹底的に思索するのが哲学者なのだが、それが社会生活にも徹底している。面白いが、疲れる生き方だ。

    0
    2009年10月07日

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