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Posted by ブクログ
「青島幸男」の処女小説作で第85回直木三十五賞(1981年)受賞作品の『人間万事塞翁が丙午(にんげんばんじさいおうがひのえうま)』を読みました。
「道尾秀介」作品の『向日葵の咲かない夏』読後… 良くできた作品だと感心しつつも、後味の悪さが残っていたので、心が癒される作品を読みたくなり、本書を選択しました。
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激動の時代をたくましく生きた庶民たちの哀歓を、いきいきと描き出した、笑いと感動の下町物語。
直木賞受賞。
呉服問屋が軒をつらねる東京・日本橋堀留町の仕出し弁当屋「弁菊」。
人情味豊かであけっぴろげ、良くも悪くもにぎやかな下町に、21歳で嫁いできた「ハナ」は、さまざまな事件に出遭いながらも、持前のヴァイタリティで乗り切ってゆく。
―戦中から戦後へ、激動の時代をたくましく生きた庶民たちの哀歓を、自らの生家をモデルにいきいきと描き出した、笑いと感動の下町物語。
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下町の弁当屋「弁菊」へ嫁いだ「ハナ」の人生が活き活きと描かれた人情味溢れる物語で、以下の5章で構成されています。
■昭和十二年秋
■待人来タラズ
■勝利ノ日マデ
■1949・夏
■おしまいチャンチャン
亭主の「次郎」が二度も召集され、その間、弁当屋を切り盛りしたり、
空襲に備えた建物疎開で自宅兼弁当屋を追い出されたり、
義父と亭主の妾に悩まされたり、
息子の悪童に振り回されたり、
戦後の混乱期に旅館を始めるが、トラブル続きでなかなか経営が軌道にのらなかったり、
と、波乱万丈な人生ですが、下町に生きる仲間等に支えられながら、強く逞しく生きていく「ハナ」の姿に共感しながら一気に読めました。
愉しく読めましたね。
「ハナ」は丙午生まれということで、結婚する際にひと揉めあるのですが、、、
私もひと回り違いの丙午… 60年も違うのに、迷信は生きていたようで、極端に人口が少ない世代なんですよねぇ。
次の丙午まで、あと13年… そのときも出生率が低くなるのかなぁ。
あと気になったのは、妾について家族や世間が寛容なこと… 当時は姦通罪という制度が残っていたと思うので、不倫については御法度だと思っていたんですよね。
ちょっと不思議な感じでした。
今ではなかなか理解できない感覚ですね。
そういえば、「ハナ」は「青島幸男」の母親がモデルなんだそうです。
「ハナ」のバイタリティのある生き様は、「青島幸男」にキチンと伝わっているんでしょうね。
Posted by ブクログ
中国の故事『人間(じんかん)万事塞翁が馬』をもじって、
『丙午』生まれの『はな』を主人公にした戦中戦後の下町小話。
『はな』と『おとうちゃん』の馴れ初めから、
『おとうちゃん』の出征、おめかけさん問題、
『おとうちゃん』の死まで、
下町のにおいをぷんぷん漂わせながら、
落語のような心地よいテンポで話が進む。
さらっと読み飛ばすその中に、
芝居や落語の知識が満載されている(らしい)。
前半は『おとうちゃん』の一人称語りが無く、
ミステリアス『おとうちゃん』であった。
そのタッチで話が終了するかと思ったが、
後半からは良くしゃべるようになった。
その間に、
確実な分岐がある気がしますが、どのような意図だったのでしょうか?
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