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Posted by ブクログ
日本プロサッカー界の「キング」、こと三浦和良選手が日経新聞に連載していた、5年分のコラムをまとめた一冊。
ここでは最大限の敬意をこめてカズと呼ばせていただきたい。
サッカー選手の年齢を考える時、2倍にすると普通の社会人並み、と考えるとわかりやすいらしい。つまり20代の選手は40代の働き盛り、30代になると引退後の人生を考える齢のようだ。そう考えると40代で現役を続けるカズの凄さが良くわかる。
コラムのテーマは多岐にわたるが、やはりサッカーに関する事が多く、特にプレーに対する姿勢や考え方が多く書かれている。その中でも繰り返し書いているのは「決して他人のせいにするな」という事だ。
サッカーという団体競技の特性上、あそこでパスが来ればとか、あの時アイツが決めていれば、なんていう場面はイヤというほどあっただろうし、相手の汚い反則や審判の不可解なジャッジで勝負が決する、という事も少なくないはずである。
しかしカズはそのような状況に遭遇しても、常に自分のレベルアップだけに意識を集中している。5年分のコラムの中に愚痴や恨み節は一切登場しないのだ。
いままでの自分の社会人生活を比較すると、まさに穴があったら入りたい気分である。
「学ばない者は人のせいにする、学びつつある者は自分のせいにする、学ぶという事を知っている者は誰のせいにもしない。僕は学び続ける人間でいたい。」
この言葉こそが彼の競技人生だけではなく、カズ自身を表しているのだと思う。
Posted by ブクログ
2006年から2010年までに日経新聞に連載されたコラムの書籍化、カズ版の「道をひらく」といったところ。
プロサッカー選手としての豊富、いや波瀾万丈のキャリアから導き出される言葉は簡潔で力強く、そして誰かを否定しない優しさがあり、エールをもらえます。
プロローグの言葉が一番心に残りました。
「『サッカーをやっていると、いいことあるよ。ちゃんとやっていれば…。」と自分を俯瞰して話しかけてくるもうひとりの自分がいて、感情的な部分が削ぎ落とされ、またサッカーをやろうという気になるのだ」
これを執筆時の25年ではなく、35年経った今でも続けられているところが凄いと思った。
一瞬の怒りや不満に支配されず、冷静に自身を見つめ直す思考回路を絶やさないって、年を取ってもそうそうできることではないですからね。
また、サッカー論も面白い。
「サッカーはミスのスポーツ。点が入るときは必ず相手のミスがある」「1-0は最高のスコア」「それだけ1点は大変で、相手がどこであれ厳しいんだ」と書いていたのが興味深かった。
長谷川健太、高木琢也しかり、現役時代ゴリゴリのFWだった人が監督になって守備をベースにしたチームを作るのは、1点を取る難しさを知っているからなのかなと思いました。
<印象に残った言葉>
・謙虚な姿勢や成長しようという気持ちが折れなければ、明るい未来はあるはず。悪いことが続くのは、自分があきらめてしまっているとき。上を向いている限り、絶対にいいことがあるんだ。
・何事も失敗する確率の方が高いんだから。それでも、いいことが起きたときの喜びは、苦しいときの悲しみに勝るもの。総じて人生は成功も失敗も五分なんだ。そこで、あきらめる人とあきらめない人の差が出る。
・主張することはいい。でも「なぜこうなるんだ」と文句を言いつつも走らなきゃ。「なぜこうなんだ」と不満に終始し、放棄するようならプロとして終わりだ。
その後の日経でのコラムも「とまらない」「カズのまま死にたい」で書籍化されてます。読んでみよっかな。
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