春風のスネグラチカ
  • 完結

春風のスネグラチカ

858円 (税込)

4pt

車椅子の少女と物言わぬ従者。 互いの他に、信じるものなどない二人。◆極寒のロシアを舞台に沙村広明が描く、戦慄の歴史ロマン。◆1933年、ソビエト連邦カレリア自治共和国。とある別荘(ダーチャ)の管理人であるイリヤ・エヴゲーニヴィチ・ブイコフは、車椅子の少女・ビエールカと物言わぬ従者・シシェノークに出会い、奇妙な賭を申し込まれる。なぜ彼らはこの地を訪れたのか、どこからやってきたのか。そして互いだけを頼りに生きる二人が背負う、密かな宿命とは――。とある名家にまつわる、喪失と奪還の物語。

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春風のスネグラチカ のユーザーレビュー

『無限の住人』作家の描くロシア激動の時代――。

舞台は1930年代ソビエト連邦。素性不明の車椅子の少女と、謎の病を負った無口な従者は、とある別荘を訪れる。当局に見つかれば即刻、連行される危険もありながら、そこへ来た目的とは…。

第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞作。ロシア的専門用語を多用する台詞に中二病心をくすぐられ、『無限の住人』の作者らしい露悪的描写には癖になるような不快感を催すも、謎が謎を呼ぶストーリー展開はさながらミステリー映画のようで、頁を捲る手も早る。そもそも舞台が帝政ロシア最後の皇帝・ニコライ2世一家の処刑や五カ年計画といった、耽美・狂気にあふれた共産主義全盛の時代だ。最高である。

とはいえ、作品名の「スネグラチカ」とは、「雪娘」の意。冬にしか存在し得ない雪娘と、「春」を組み合わせたタイトルに象徴されるように、残酷な舞台装置ではあるが、詩情ある世界観を魅せてくれる。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年05月06日

    登場人物の関係性と時代背景をうまく組み合わさったミステリーでもある。単行本一冊とは思えない重厚な物語の満足感。

    0

    Posted by ブクログ 2022年11月26日

    物語と舞台と画風が噛み合って最高でした。
    単行本一巻なのに海外の連続ドラマを見終えたかの満足感。
    作中を漂う儚い雰囲気が大好き。

    0
    購入済み

     

    2022年09月28日

    面白かった。
    作者買いしたけど、とてもよかった。
    ロシアの歴史についてはよく分からないけど、これを機に知りたいと思った。

    #エモい

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    Posted by ブクログ 2016年02月12日

    1900年代初期のソ連が舞台。車いすの少女と従者風の男にまつわる奇譚。この時代のロシア、ソ連史の知識があるとより面白く読めると思われるが、なくとも大丈夫。知識の全くない私でも、ちょっとわかりにくい個所もあったが、2回繰り返して読んでしまったほどおもしろかった。
    まだまだ続けられるほど深い内容だと思う...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2015年03月30日

    表紙の美しさに惹かれて購入。歴史ろまーん!って感じがするじゃないですか!
    両足の無い少女と隻眼の従者という二人の取り合わせと、舞台がロシアってところがもう、ね!
    絵柄と内容の重さと謎解きの面白さとがマッチしていて、スゴく面白かった!
    最後はまさかの、ハゲで腹の出たオッサンのツンデレに萌えましたwww

    0

    Posted by ブクログ 2015年03月28日

    好きなものしかなくて困ってしまった。
    女が強い!かっこいい!
    沙村先生のインタビューもよきかな。でした。

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    Posted by ブクログ 2015年02月15日

    ロシア革命を題材にしたフィクションで、普段なじみのないロシアの歴史について少しわかりました。徐々に真相が明らかになるのが楽しいコミックです。

    0

    Posted by ブクログ 2014年08月24日

    奥深い話でした。探し物がそんなに重いものなのか、ちょっと首を傾げましたが。この頃のロシア史を詳しく知らなかったので、興味深く読めました。ここまで書き上げる作者の筆力に感嘆しました。

    0

    Posted by ブクログ 2014年07月31日

    沙村作品はこの一定の暗さが続くのが気持ち良い。読み終わったあとにもう一度読むとまた違った読み方が出来て、素晴らしいミステリ。
    さらに史実が含まれているせいか、何度も読み返してしまう。
    沙村作品が好きな方は読んで損はありません、てゆーか読むべき。

    0
    購入済み

    史実と

    2023年10月23日

    史実としてわかっていることと創作とを上手く織り交ぜて
    展開されるミステリー的な一編。ちょうど一冊分で長さも良い。

    0

春風のスネグラチカ の詳細情報

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