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最愛の娘を殺した母親は、私かもしれない。
刑事裁判の補充裁判員になった里沙子は、
子どもを殺した母親をめぐる証言にふれるうち、
いつしか彼女の境遇にみずからを重ねていくのだった--。
社会を震撼させた乳幼児の虐待死事件と
〈家族〉であることの光と闇に迫る心理サスペンス
感情移入度100パーセント、
『八日目の蝉』『紙の月』につづく、
著者の新たな代表作が、いよいよ文庫化!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
前半は、ワンオペ育児に疲弊した経験がある私でもくどく感じるほどの育児の孤独、大変さが続く。
後半からからラストにかけ、どんどん引き込まれた。
裁判が進むに連れ、里沙子が水穂に自分を重ねるように、私も里沙子に自分を重ねてしまった。
「憎しみではない。愛だ。相手をおとしめ、傷つけ、そうすることで、自分の腕から出ていかないようにする。愛しているから。」
水穂も里沙子も、幼少期の環境(特に母親)がこのような状況だったのに、夫もこのタイプを選んでしまう。
電車の中で暴言を浴びながらも小さな声でしつこく言い返し続ける夫婦との対比もいい。角田さんは女性の
描き方が繊細で深く、見事だと思う。
Posted by ブクログ
主人公は、期せずして裁判員を経験することになった若い母親。
事件は母親による子殺し。
はじめての裁判への参加。
ひとつの事件が、語る証人によって、幾重にも違う相を見せることの驚き。
そして主人公は、母親の子殺しという事件が
決して自分と遠いことではなく、
自分の生活の中でも一歩の違いで起こっていたかもしれないことに思いが至る。
不思議なんですが、主人公も、似たような状況にあったことを、
なぜか忘れているんですね。ページが進むにつれて、
主人公もかなりヒドイ毎日を過ごしてきたことがわかってきます。
なぜ忘れているんだろう。
あと一歩のところで、破滅を切り抜けてきた、
だから今は忘れていよう、という無意識の現れでしょうか。
朝日文庫 500ページ
Posted by ブクログ
序盤から中盤、場面転換や、誰の発言なのか、が、あえて分かりづらくしてあるのかな、と思った。
そのため、読んでいるこちら側も整理が出来ず、
主人公が被告の姿と自分の姿を重ね合わせていってしまう心理状態のような、マーブル模様のように混ざっていってしまうような、不安感を感じた。
読書感も、前半は1ページが沼のように重たい、後半は少しずつ沼にハマるようにどんどんと進んでいく感覚。
妊娠中に読むんじゃなかったと後悔しつつ、
産後また読んでみたい、むしろ読まなければと思ってしまう。
実家、友人、恋人、結婚、義実家、妊娠、そして育児。誰もがリンクする部分があると思う。
Posted by ブクログ
考えすぎと言われるかもしれないけど、いろんなことの積み重ねで"そう"考えてしまうということはよくある。
実際には"そう"ではないかもしれないけど、真実かもしれないし、結局誰にも分からないしで、"そう"思ってしまった方がどんどん潰れていく。
読んでいて、主人公・里沙子の考えていることや言いたいことが物凄くよく理解できるのに、誰も理解してくれない、伝わらない感じが、本当にイライラしたし、モヤモヤした。
他方で、やはり里沙子も考えすぎだよ、と思ってしまう自分もいて、生きるのってこんなに難しかったっけ?と。
角田光代さんの他の本も読んでみたい。
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