無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
ほしくて、ほしくて、たまらなくほしくて、いったいどうしてほしいのかも、本当にほしいのかももはやわからないーー。
寿退社から3年、優しい夫との生活に欠けているのは子供だけなのだが、ほしがっていることを誰にも悟られたくない中原多恵は、ひそかにネットから条件に合致した優良な男の精子を購入し、“普通”のレールに戻ろうと励んでいる。
多恵の大学時代の同級生、守山みつきは新卒から勤める出版社で現在はファッション雑誌の編集職に就いている。恋愛よりも仕事に精を出してきていたのだが、33歳となった今では若かった頃のような本能のままの恋愛はできず、頭でっかちに、自分にしか判別つかない理想を基準にマッチングアプリで出会う男を探求している。
20歳の安西桃の生きるモチベは推しのケイくんで、推し活のためには身体を売ることも厭わず、数少ない友人の彼氏とも寝ている。
一方、そんな向こう見ずな姪がかわいくて仕方のない田崎侑美は、食生活にも気をつかうなど妊活に力を注ぎ、夫を愛しているがゆえに夫の分身がほしいと強く望んでいる。
恋愛、結婚、出産について動機も熱量も異なる女性4人のドラマ。
欲望と葛藤の先、思いもよらない衝撃のラストへ――
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
女性にとって、結婚して子どもを産み育てること一つとっても生きづらい世の中だと感じた。そこに価値を見出すことは人それぞれとして、結婚妊娠出産育児が普通であり、女性の幸せであり、社会的規範だと執着する多恵や侑美の欲望は異様に思えたが、そんな風に追い詰められるのは、本の世界だけではなさそうだ。
普通への欲望は、夫に内緒で精子を購入するなど、極端な行動となって表れ、自分のほしいものを充足させるために、周りを道具にしたり、自分の望む役割に当てはめたりする。普通でありたいという欲望を満たすことが誰かの苦しみになっていることにも気づかず、突き動かされている彼女たちが本当に手にしたかったものは何だったのだろうか。
Posted by ブクログ
山下紘加さんの新作「でも、ほしい」読む
2026年最初の本読み、結構ヘビーな読感であった。
大体、山下さんの小説の主人公たちは、みんな袋小路状態である。
閉塞された空間に閉じ込められ、必死に踠く....
山下さんの作品が好きなのは、主人公たちと自分もおんなじだからである。
ほとんど大差ない。。。
今作の4人の女性たち。
4人共孤独な暗闘に悶絶している。
でも、皆決してめげない。
そこに、ある種の感動を覚える。
主人公の内、中原多恵と田崎美には夫がいる。この夫たちは、優しく非の打ち所がないように思える。
※同じ山下さんの作品でも、"聖域”の夫は、ちょっとキモかったけど....
だけど、多恵と美も夫への不満が充満してて、今にもはち切れそう。これは厳しい。
多恵が、夫へのこんな想いをめぐらす。
〜求めてこない人と一緒にいると、自分の存在価値が揺らぐ〜
夫も立つ瀬がない。。。
ひとは等しく孤独だと思う。
家族がいようが、いまいが関係ない。等しく....
これだけは間違いない。
必読
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。