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キリストを生みムハンマドを生んだ中東は、歴史上の転換点となった数々の事件の舞台であり、まさに世界の富と知の中心だった。ソロモン王とシバの女王の知恵くらべ。新興イスラーム勢力のペルシア帝国への挑戦と勝利。ムスリム商人による商業の隆盛と都市文化の繁栄。「蛮族」十字軍や、モンゴル帝国による進攻とその撃退。しかし、やがて地中海世界は衰退し、中東は帝国主義の蹂躙する所となる…。ドラマティックな歴史をたどろう。
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Posted by ブクログ
「物語シリーズ」では一番の面白さ。ソロモン王とシバ女王の対決とロマンス、新興イスラム勢力の興隆、モンゴル•十字軍•イスラムの三つ巴の対決、イスラム/地中海世界の衰退と帝国主義の興隆。欧州との関係を含め大まかな中東史が理解できる
[盛衰の地にて]ペルシャ、イスラーム、オスマン等、数々の文明が栄枯盛衰を繰り返してきた「中東」。5000年に及ぶ長き歴史を、厳選したエピソードを基に解説していく作品です。著者は、朝日新聞の記者として中東特派員などを担当し、中東報道者の会会長も務められた牟田口義郎。 一章ごとにテーマが決められてお...続きを読むり、そのテーマに沿った形で重要な出来事や人物を説明してくれるため、(次々と現れるカタカナの地名や人名に耐えられれば……)中東に興味のない方でも読み進めることができるかと。特に乳香と没薬のエピソードは興味深く読ませてもらいました。 筆者が意図したことではないと思いますが、「(あくまでその部外者である現代の日本人が)中東やイスラームの歴史にシンパシーを覚えながら世界史を読むとどうなるか」というのも本書を通して大まかに知ることができるかと。言葉の端々に著者の考える歴史的善悪の評価が散りばめられていて、視座の一つとして非常に参考になりました。 ~十五、十六世紀において、西ヨーロッパとイスラーム世界の力関係はまず互角だったが、十七世紀以降変調を来たし、西ヨーロッパの絶対的優位の時代が始まる。~ 中公新書の物語シリーズは重宝している気がする☆5つ
朝日新聞の中東特派員がなぜ歴史の本を出してるかと不思議に思ったが、読んでみるとなるほど、現地で実際に史跡などを巡った臨場感がよく伝えられている。受験の世界史では出てこない重要人物や事件が多数紹介されて面白いが、時代によって扱いに濃淡があり、古代オリエントやペルシアはほぼスルーされていてイスラムに重き...続きを読むがおかれすぎた感があり、もっとページ増やしてほしかった。 アレッポやダマスカスなど中東の地名は皮肉にもシリアの内戦で有名になってしまっている。日本も含めイスラムは原理主義のイメージが強いが、他宗教に対して寛容的だったのは伝統的にイスラムであってキリスト教国ではなかった。とくにカトリックの非寛容性はイスラムやユダヤの迫害への執着で高コストな足枷となり、さらには優秀な人材・人口流出を生じさせ、結果的にスペインの衰退をもたらした、との見方は目に鱗だった。中東は中世以来、アジアと地中海を繋ぐ貿易地点として世界の経済・文化の中心だった。中間マージンを排除しようとして侵略を繰り返すヨーロッパ諸国は経済的な事情が必然的に帝国主義・植民地獲得の方向性に向いたとも感じさせられる。自国で何でも揃ってしまうもう一方の世界の中心=中国は朝貢貿易で十分だったのも頷ける。
物語 中東の歴史 オリエント五〇〇〇年の光芒 著:牟田口 義郎 紙版 中公新書 1594 時代を行ったり来たりしていて読むのが大変でした 長大な歴史を扱っているので、年表や、索引がほしかった 主軸は、十字軍と、モンゴル軍だとおもいます このテーマでは、イスラムは簒奪ではなく、防衛にたっています...続きを読む 中東とは、東西のまさに十字路になっています 本書は、太古から、第4次中東戦争の終焉までの歴史を記した書です キーワードは以下です ■中東とは何か ・古代エジプト人の二元論 自分たちの黒い土地をケメト、砂漠をデシェレトと呼びました、英語のデザートの語源になっています ・財宝や、パピルスも乾燥のために、傷むことはなかった。乾燥が、エジプト古代文明を現代に伝えた ・サウジアラビアの首都は、リヤド、アラビア語で緑の園と言う意味である ・聖典コーランには、商業的発想がふんだんに含まれている。ムハマンドは、商人であったからだ ・ムハマンドが中東に持ち込んだ概念、ウンマ、共同体と言う意味で、イスラムは、アジアからスペインにいたる広大な地域で普及するきっかけとなる ・イスラム帝国は、科学技術の発達した先進国であった。アリストテレスの哲学書、ヒポクラテスの医術書、インドの科学書などが、イスラム世界からヨーロッパに拡散していき、ルネサンスの元となった ■香料の結ぶきずな、シバとイスラエルのつながり ・没薬は、万能薬、また、ミイラの防腐剤としても必要であった ・乳香は、病や死の悪臭を消すための芳香剤で、葬式には絶対欠かせないものであった ・BC10世紀、北イエメンの女王シバは、貿易のために、イスラエルのソロモン王を訪問している 当時、海の道、のみならず、陸の道も開発されていて、おびただしい香料がエルサレムにもたらされている ■シリアのオアシス都市パルミラの攻防 ・パルミラとは、シルクロードの宿場町、漢の時代の絹が多数発見されている ・アッシリアの粘土板にその名が初めてでてくる、ハンムラビ王の文書にも、旧約聖書の列王記にもその名がみられる。古代より水の情報は正確にだ。乾燥地帯を生きるものにとって、水情報は生死を決める死活情報だからだ。 ・BC2世紀、アルケサス朝ペルシアとローマの中間に位置したパルミラは、帝政ローマの傘下にはいり、自由都市の身分を手に入れる ・中国、インドの物資を仲介するパルミラを、嫌ってローマは、インド洋ルートという貿易ルートを開拓しなけければならないほど、栄えた ・BC260年ササン朝ペルシアに殺されたローマ皇帝ヴァレリアヌスを救うために、パルミラはシリア・アラブ混成軍を撃破しローマの面目をたもった。ヴァレリアヌスの息子ガリエヌス即位のために、パルミラは主導的役割を果たした ・269、女王ゼノビアはローマに反乱を企て、7万の軍隊をもって、ローマ領のエジプトに侵攻したが、 271年ローマ皇帝アウレリアヌスにより、完膚なきまでに破壊された ■イスラム帝国の出現 ・第1期正統カリフ時代(632~661)、第2期ウマイヤ朝時代(661~750)以降、アラブの世界にまたたくまに、イスラムが浸透していく ・東はササン朝ペルシア、中央アジアへ、西は、イベリア半島にまで進出した ・誤解がある、アラブの征服者は、剣かコーランか、というような2者択一をせまらかった 第3の選択肢、貢納があった、原則イスラムは、神の前では平等という精神があり、帰依したのであれば平等に接しなければならなかったのである ・本書は、イスラムの急激な膨張を、ペルシア帝国と、ローマ帝国が共倒れ寸前であったことをあげている しかしながら、各国の精鋭をイスラムが撃破していったことは確かである ■十字軍と反十字軍 十字軍とは、先進国イスラムに対して、聖戦を行うのではなく、略奪のかぎりをつくした侵略者である 第1回 1096-1099 第2回 1147-1148 第3回 1189-1192 第4回 1202-1204 第5回 1218-1221 第6回 1228-1229 第7回 1248-1249 第8回 1270 第9回 1271-1272 信仰の公正:サラディン 第3回十字軍へ ■モンゴル軍VSイスラム世界 モンゴル軍の侵攻は、①中東⇒エジプトへ、②中欧へ、③ロシアへ モンゴル軍の強み、全員騎兵で熟練した兵士である スパイを各地に派遣し、情報収集をおこない、戦闘開始以前に敵の状況を把握する 逃げ出したとおもったら、追撃兵を包囲し、殲滅する機動力を得意とする ①中東 1257 バグダッド陥落 守備隊は全員殺された 1259 アゼルバイジャン メソポタミア侵攻 1260 アレッポ陥落 5万人虐殺 婦女子10万人は、奴隷へ パレスチナ、ガザへ侵攻、マルムーク朝バイバルスに撃退される ②中欧 1241 ポーランド侵攻 ワールシュタットの戦い 1242 モラビアの戦い オゴティ崩御にしたがい、撤兵 ③ロシア 1237~40 にて、ロシア全土を制圧、タタールのくびき 1402 アンカラの戦いでチムールに大敗 ■オスマントルコとヨーロッパ イスラムVSカトリック ・1453 ビサンチン帝国滅亡 ・オスマントルコは、親フランス、親プロテスタント、なぜなら、カトリック勢力に対抗するため ・1516 スルタン スレイマン1世時に最大の版図を得、ヨーロッパの大国の1つとなった ・フランスの意を組んだ、2度のオーストリア・ハンガリー戦争 ・1522 ロードス島攻略、ヨハネ騎士団降伏 ■レコンキスタ~西の十字軍~ ・1415 ポルトガル海軍モロッコ北端のセウタ港攻略 ・1492 グラナダ攻略で、モハメド11世降伏 ・1571 レパント沖海戦 ■スエズ運河をめぐる戦い イスラエルVSエジプト ・もともとフランスが始めた事業 ・1875 イギリスは、株を買い占め、スエズ運河の実権を買い取った ・運河はエジプトのもの、イスラエルと覇権を争うも、エジプトに帰着する 1952 第1次中東戦争 アラブのイスラエル侵攻 1956 第2次中東戦争 エジプトのスエズ運河国有化に対してイスラエル出兵 1967 第3次中東戦争 6日戦争 イスラエルのシナイ半島制覇 1973 第4次中東戦争 ヨム・キプール キャンプデービッド合意へ 目次 序章 中東の風土―われわれの認識は確かか 第1話 乳香と没薬―古代を知るためのキーワード 第2話 女王の都パルミラ―西アジアでいちばん美しい廃墟 第3話 アラブ帝国の出現―噴出したイスラーム・パワー 第4話 「蛮族」を迎え撃つ「聖戦」―反十字軍の系譜 第5話 風雲児バイバルス―一三世紀の国際関係 第6話 イスラーム世界と西ヨーロッパ―中世から近世へ 第7話 スエズのドラマ―世界最大の海洋運河をめぐって ISBN:9784121015945 出版社:中央公論新社 判型:新書 ページ数:312ページ 定価:840円(本体) 2001年06月25日初版 2001年07月15日再版
物語形式なので読みやすかった。 中東ってどんな地域なの?ということを歴史からざっくりと知りたい人にはお勧めです。
中東におけるエピソードをかいつまんで物語風にまとめた歴史書的な本。カーディシーヤの合戦,中東から見た十字軍,バイバルスとマムルーク朝あたり,本書で重点的に説明されている。
こちらは先日の「中東イスラーム民族史」と違って、読んで楽しく勉強になった本。 古代から現代までの中東の歴史の中から、主要な人物や出来事をピックアップし、物語風に書いた本。 紀伝体をかみくだいて現在風にアレンジしたものというか。 それでも背景となる知識に疎いため、Googleマップや世界史の歴史地...続きを読む図を参考に読んだのだが、そうさせるだけの面白さを持った本。入門編としてはなかなかの良書です。 古代から現代までといっても、1980年のエジプトのサダト大統領の時代で終わっているので、もうちょっと最近まで書いてくれたらなあと思ってWikiで著者を調べたら、2011年に87歳で亡くなっておられた。残念。
タイトルの通り、古代から現代までの中東の歴史をところどころ掻い摘んで主観的に語られています。作者の解釈がやや強引だったりいささか脚色がなされていたりしますが、語り口はテンポがよく面白いです。
中東の歴史とあり、オリエントからとも書いてあるが、イスラーム(アラブ)の視点からとらえられる、歴史書という感じである。 内容も、中東の風土、有名な王政の人物もとりあげているが、基本はアラブ帝国の出現、十字軍の聖戦、バイバルス、西ヨーロッパとの関係、スエズ運河の経緯など、歴史的に重要な事件をピックア...続きを読むップして書いているといった形である。もちろん、通史としてもわかるように書いてはいる。 イスラームの視点からの世界史の書物は、圧倒的に少ないので勉強になった。
中東地域での様々な国の興亡を、紀元後あたりから近代まで概括する。ゼノビア、サラディン、バイバルス、アッバースなど各時代の中心人物を軸とした戦史をたどることで、この地域のヨーロッパ諸国との対立や地域自体の複雑性を論じる。近世以降は駆け足で、最後はスエズ運河開通に触れる。
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