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Posted by ブクログ
“「上手くいくように願うしかないわな」
二人で手を合わせて祈った。時間が無駄になりませんように、と。
十秒ほど口を噤んで、エニグマ作戦の成就を祈願した。
「さて、と」
それを終えてから部屋を軽く見渡す。リビングには他に手をつける場所が見当たらない。
「こんなものかな、やりすぎると家を荒らしただけになるし」
「そうだな」
「よし、そろそろ撤収だな」
「ああ、よっこいしょ」
木曽川がすくっと立ち上がる。その後、背中側に少し足がよろめく。
「いやよっこいしょじゃない」
「僕らの歳ならまだどっこいしょか?」
「なんで立ち上がるついでにクマのぬいぐるみを背負う」
「ウチで一緒に暮らそうと」
「管理人に目撃されるとかそういうレベルじゃない。泥棒だ」
我ながら指摘の順番が狂っている。木曽川菌に感染して若干、倫理観が変質している最中なのだろうか。
「分かったよ、書き置き残しておくから」
「何を分かったんだ」”
続編出た。うれしす。
木曽川とルイージのやり取りがもう楽しい。すごい楽しい。
探偵役と殺人鬼の仲が良いというのは戯言にもあるけど、この二人の仲の良さは、何だ、その、1と0とはなんか別次元。
漫才とか、できそう。
“「家が気に入らないから出たっていうだけじゃないの?家出の理由なんて」
「ま、そーだけど」
「ぼくもそうだし」
「えっ」”
二話目が、ちょっと気味悪い。うん。
あとエピローグがちょっと切ない。うん。
……というか、このエピローグの少女、トーエ、じゃぁ、ないよなぁ……。
あー、続編希望。ってか、きっと出るよな。
“「今の話、本当に信じたわけ?」
桃子ちゃんがぼくを、新種として捕獲された深海魚か何かを見るように、物珍しさと疑惑の募った目線で見据えてくる。自分から言い出して、この子は何を言うのか。
「桃姫様を疑う理由がぼくにはないからね」
自分を騎士に見立てて、恭しく一礼してみる。無論、「キモッ」大不評だった。
桃子ちゃんが鼻を鳴らして、気分の尖りを如実に表すように下唇を突き出す。
「……ふんだ。その信用が何日持つか見物ね」
「信用というか、信頼だね」
訂正を口にすると、桃子ちゃんが目をつり上げる。憤りと、後は何かな、疑心?
「じゃあルイージが動いて頑張って証拠集めて、この事件を解決してみなさいよ」
「それは無理」
「どうしてよ」
「今日も迷える子犬を捜さないといけないからだ」
それがぼくの探偵になった理由なのだから、多少のことで見失ってはいけない。
そんな探偵像がお気に召さないらしく、桃子ちゃんはそっぽを向いてしまうけどぼくの方には、彼女への信頼を『覆さない』ことを、犬捜しと両立出来る自信が確かにあった。”
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