敗戦後論

敗戦後論

1,155円 (税込)

5pt

4.2

「戦後」とは何か? 敗戦国が背負わなければならなかった「ねじれ」から、われわれはどのような可能性を受けとるべきなのか? 自国の戦死者への弔いが先か、被侵略国の犠牲者への謝罪が先か。発表後、大きな反響を巻き起こしたラディカルな議論の原点が蘇る。靖国問題や政治と文学について考えるための基本書。

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敗戦後論 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2014年10月18日

    著者は、日本をはじめ敗戦を経験した国にとって、戦後とは「ねじれた時間」だとする。今まで真だったものがひっくり返るからだ。戦勝国の論理が通るようになり、敗れた自国のこれまでの「真」は「虚」になる。いわば「ねじれ」を中核に抱えて在立する社会となる。おそらくそれが、復興や成熟の原動力にもなるのだろうけど、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    「敗戦後論」「戦後後論」「語り口の問題」の三篇を含む、戦後日本に対しての評論。著者の頭のキレを実感する一冊でした。

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    Posted by ブクログ 2023年03月13日

    自国の3百万あるいは被侵略国の犠牲者2千万、どちらにつくか、という分裂(=ねじれ)の感覚を私たちは抱えている。それを理解した上で、そこから抜け出すために、どちらも公共性として串刺しに捉え、法を"決め直す"

    文学、語り口、の切り口から展開していて面白い

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    Posted by ブクログ 2011年12月06日

    発表直後から言論界で論争を巻き起こした問題作。著者は、日本の戦後をどう認識し、それに対し私たちはどのように向き合っていくべきかを考えていくうえで「ねじれ」の概念を提起しますが、彼は論考を深化させていく過程でその拠り所を最終的に文学に求めています。これは彼が文芸評論家であることを考えれば自然なことでは...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月07日

     先生のおすすめからもう一つ。
    「現在の自分を肯定しようとすれば、敵であったもの、自分達を蹂躙した相手を寿がざるをえない、その『ねじれ』こそが敗戦国の国民に背負わされる構造なのだが、そのねじれをねじれとして意識すらしていないという、さらに二重のねじれの中に戦後の日本人はある」

     …ぷは!息きれそう...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2012年06月01日

     どうやって話しながら生きていけばいいのかを実際的に考えた本でした。

     ここでは四人の文筆家が挙げられています。いずれも第二次世界大戦経験者です。すなわち、大岡昇平、太宰治、サリンジャー、ハンナ・アレントの四人です。
     では、彼らは生き残ってしまったあと、どんな「語り口」を選んだのか?

     まず大...続きを読む

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