Posted by ブクログ
2021年03月18日
日常生活での気になる日本語の使い方(誤った用法?)についてのエッセイから始まり、後半ではコミュニケーション全般について「聞き方」「聞かせ方」「しゃべり方」「伝え方」などいろいろな切口から筆者の見解が述べられています。
就職活動の面接や、社会人として取引先への営業、また上司からの「ダメ出し」の受け方...続きを読む/受け止め方(あるいは部下への「ダメ出し」の仕方)の理想形や、相手と「気持ちよく」意思疎通をはかる(コミュニケーションをとる)方法/気構えなどについて知ることができます。
筆者の語り口には自虐であったりちょっとした「いじり」であったりとユーモアがあって読みやすく、心理学の知見やこれまでの筆者の経験などを踏まえながら述べられる理論には説得力もあります。
コミュニケーション論として、楽しんで読むことができるだろうと思います。
ただ、前書きにあった「日本語はそれ自体が偉大な娯楽である」という筆者の視点から、いろいろな日本語の「使われ方」についての文章が読めると思っていたのですが、後半部分は「いかに円滑なコミュニケーションを形成するか』という点に集中した話となったところは、少し自分の期待とはズレがあったかな、とも感じます。