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Posted by ブクログ 2023年02月16日
松花堂弁当みたいな一冊。とても良かった。双子の弟の死をどうしても受け入れられない双子の兄が、様々な出会いを通じて弟の死にきちんと向き合うまでの流れが実に美しかった。よく練られているなというか、整ってるって表現が当てはまるかも。文もきれいで無駄がない。明快で簡潔で、それでいて心くすぐる表現もしっかりあ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月01日
・インターネット、SNSでの勝手な推測や発言は仕方ないものではあるが、遺族でさえ分からない自殺の原因を勝手にあれこれと議論されるのは気分の良いものではない。貴斗や両親、野木森に辻はそれを身をもって体験した。私なら怒りに任せて暴れ回ってしまいそうだ。
・貴斗は尚斗を、弟を本当に大切にしていたのだとよ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月01日
自殺した弟を思い、その足跡をたどって旅をする兄の物語。
心にじわりと来た。
大切な人との別れとはこんなにも痛く、心を蝕むものなのだと見事に表現されていて驚いた。
貴斗と一緒にいろんな場所を旅して、尚斗のことを想い、悼む。
ただ文を読むのではなく、体感する。
そんな一作だった。
よかった。
大き...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月19日
双子の弟が自殺を図り、自暴自棄になりかけた兄は、弟のスマホを見つけ、顔認証でいとも簡単に弟のスマホを開く。するとそこに「出発日が近づいています」とメール。弟は何故自殺したのか。弟に導かれるままに兄は旅に出る。北海道礼文島のタクシー運転手、マルタのフィリグリー職人、台中の高美湿地での同期との一夜、ロン...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月15日
まず、比喩の使い方がすごく綺麗、ただ「気づいた」って言う時も「気づいたのは少し経ってからだった」とか少し言葉で遊んでる感じ、この表現いいなって思うとこがたくさんあった。
この作家さんはこんなふうに視覚で感じる世界の美しさを言語化するのが上手で、こういう本を書くのに向いてるんだろうなって思った。実際に...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月13日
旅行記といえるほど各地の魅力を伝えている本ではない。自死した双子の弟を理解するために、弟が旅した足跡をたどりながら「なぜ?どうして?どうしたら弟の自殺を止めることが出来たのか」という自問の苦しみから立ち直る兄の話。重い内容ではあるけど、世界各地の美しい景色と人々との交流で綺麗な本となっている。ラスト...続きを読む
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