【感想・ネタバレ】世界の美しさを思い知れのレビュー

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Posted by ブクログ

貴斗と一緒に心を揺さぶられながら、
旅をしながら、
見えたものはやはり世界の美しさだった。

読後にもう一度見た表紙は、
読前と全く違うものだった。

世界の美しさを思い知るために、
私もこれから生きてゆく。

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2023年09月29日

Posted by ブクログ

双子の弟が自殺してしまったところから始まるストーリー。
自殺という悲しいお話のはずなのに、読み終わった時に
それも間違いではない…と
心がほどけていく感覚のお話でした。

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2023年09月20日

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ネタバレ

双子という自分の片割れが亡くなったから自分の中の半分が死んでいた。
旅を続け人と関わる中で自分は自分だし、彼は彼だということ・双子だから分かり合えたこともあるし、分かり合えなかったこともあること・死を受け入れる人々のことを知った主人公。

最後には半分が死んだままではなく、死んだ弟の分、2倍生きていこうと決意を固めていたシーンに感動した。エンドロールでは思わず涙を流してしまった。

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2023年07月30日

Posted by ブクログ

死は美しいもの
私と同い年でこんな死生観をお持ちで、月並みだけど作者の方凄いなぁと感動しました。
ニューヨークに礼文島、ボリビアや台中が出てきましたが
私はフランスに行って、芸術の旅に出かけたい。そう思いました。

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2023年06月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『それでも、死がこんなにも色鮮やかなものなら、あいつの死すら、あいつの生きた艶やかな時間の一部であると、そう思っていいのだろうか。たとえ、あいつがあの世で「何も知らないくせに」と俺を罵ったとしても。』

『俺が勝手に美しいと感激した景色の裏には、俺の知り得ない悲しみや怒りがあった。数日訪れたただの旅人の目には現地の人が抱える問題も、日々の焦燥も映らない。そのことを噛み締めながら、それでも今この瞬間は、美しさを感じていよう。
あいつの生きた時間も、きっとそれと同じ。』

『貴斗にも、両親にも、亜香里にも野木森にも分からない苦しみが、あいつにはあった。彼の人生はそこそこに幸福で、そこそこに苦しいことや辛いことがあった。そこそこにいいものだった。それでもなお、あいつは死んだ。あいつが選んだ死を含めて、あいつの人生だった。
もしそれが、すべて貴斗の思い込みだったとしても。その上で、やはり、「気づいてやれなくてごめんな」と思う。』

自殺だったとしても全部全部、受け止めてあげたい。私しかできないことだから、せめて私だけは自殺した貴方のことを責めたりしない。ずっとずっと大切で、自殺したって貴方の生きた時間を「悲しい人生」だなんて決めつけない。

...そう思いながらも、結局はやっぱり苦しくて悲しくてどうしようもなかった。
だから、貴斗の「死んでも、大好きだよ」って言った言葉も、
『お前と双子として生きた時間を振り返るとき、俺は悲しみばかりを拾い集めたりしない。そう強く願いながら、結局は悲しむのだ。温かい記憶の中で、静かに、淡々と、悲しむ。』
の言葉もとてつもなく重く響いた。

貴斗の苦しんでもがいている姿を見て、あの頃の自分を思い出して胸が苦しかった。

この本は、一生大切にしようと思う。

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2023年04月21日

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松花堂弁当みたいな一冊。とても良かった。双子の弟の死をどうしても受け入れられない双子の兄が、様々な出会いを通じて弟の死にきちんと向き合うまでの流れが実に美しかった。よく練られているなというか、整ってるって表現が当てはまるかも。文もきれいで無駄がない。明快で簡潔で、それでいて心くすぐる表現もしっかりある。テーマ性、文章表現、ストーリーの流れ、全てがきちんとしていてバランスがすごく良かったです。

セックスできるようになって良かったね。俺はその相手が亜加里さんなのかなと思ったけど違いました。何で見たか忘れたけど「葬式は残された人のためのもの」っていうのが個人的に心に残っている。人の死にどう折り合いをつけて自分の人生に戻っていくかってところにつまりは集約されていくんだけど、その過程と心の移ろいのグラデーションが本書はとても鮮やかで貴斗君の葛藤がまるで自分ごとのようにすんっと心に浸みる。

「映画とか小説みたいに、あいつのことを考え続けて、あいつを追いかけてたら、何もかもわかるんじゃないかって思いたかった。ヒントを一つ一つ集めていったらパズルが完成するんじゃないかって。そんなものなかったです。だから、ごめんな、なんですよ」(104頁)

旅はいいぞー旅は。地に足つけて必死に生きてきた自分をまるごと抱えてぶん投げて、まっさらな自分をそこに複製できるので。美しいものを見て触れて、見知らぬ人と言葉を交わせば、辛く苦しい自分の窮地に新しい道がすーーーーっと開けちゃうんじゃないんてすかーってね。

良きお話しでした。


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2023年02月16日

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・インターネット、SNSでの勝手な推測や発言は仕方ないものではあるが、遺族でさえ分からない自殺の原因を勝手にあれこれと議論されるのは気分の良いものではない。貴斗や両親、野木森に辻はそれを身をもって体験した。私なら怒りに任せて暴れ回ってしまいそうだ。

・貴斗は尚斗を、弟を本当に大切にしていたのだとよく分かった。実に美しい双子だと思った。

・貴斗の行為も、結局は残されたものの自己満足であり、真相は分からない。それでも、一番近い存在として、そうしなければならないのかもしれない。どこかで折り合いをつけて、尚斗の死を受け入れ、生きていくしかないのかもしれない。

・古賀の存在は、貴斗にとってとても大きなものだっただろう。同期として、慰め、励ましてくれる存在は、今にも死にそうだった彼にとって、大切なものだったに違いない。

・貴斗が、自分の尚斗に対するやりきれなさ、申し訳なさを全て受け入れようともがき、苦しむ姿は見ていてとても辛かった。自分にも、いつかこのような時期がやってくると思うと、非常に苦しい。親戚が多い分、悲しみも大きい。だから、今からでも自分のできることをやろうと思う。親戚とたくさん会って、話して、笑って、泣いて。ありとあらゆることを経験して、後悔のないように過ごしていきたい。もちろん、肉親と、妹とも。

・額賀先生の描く世界は、まるで自分が本当に訪れたと錯覚してしまうほど、鮮明で、かつ美しかった。自分にはまだまだ知らない世界がたくさんあるのだと、心から実感した。今後、今までに見たことのない美しい景色や食べ物、人々に出会っていけるような、貴斗や尚斗のやっていたような、そんな人生を送ってみたい。「死」という別れを乗り越えて。

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2023年02月01日

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とてもよかった。
小説を読んだ気分にならない。
死ぬ理由など考えずに、フッと死んでしまえることがあるという描写は一見非現実的だけど、芸能人の死としては一番現実的なのかもしれない。わかる気がすると言ったら恐れ多いけど、、、
この話を覚えたまま死にたい

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2022年05月27日

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ずっとずっと言葉が強い。
その強さに圧倒されながらも、引き込まれて行きました。私はとても好きでした。

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2024年05月15日

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自殺した弟を思い、その足跡をたどって旅をする兄の物語。

心にじわりと来た。
大切な人との別れとはこんなにも痛く、心を蝕むものなのだと見事に表現されていて驚いた。

貴斗と一緒にいろんな場所を旅して、尚斗のことを想い、悼む。
ただ文を読むのではなく、体感する。
そんな一作だった。
よかった。

大きな展開がなく淡々と進んでいくので、好みはわかれるかもしれない。

☆4.3

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2024年03月01日

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ネタバレ

自殺した双子の弟。遺書は無い。生活も楽しそうだったし兄弟仲も悪くなかった。
相談もなしになぜ弟は死んでしまったのか。
何を感じて生きていたのか。
死んでしまった人の事は全て憶測で語ることしか出来ない。俳優なら尚更、悲しむ人が多い分その人のことを記事にしてただ悲しむとかそういうものじゃなくてネタとして取り上げる。
その人の人生はなんだったのか。人に憶測されるような人生だったのか。
本当に死にたかったのか。勘違いされることもわかっているならなぜ遺書を書かなかったのか。
いつも迷惑かけてない?って連絡してくれるのに死んだ後に、兄は弟だけ俳優になったので妬んでいるっていう記事を書かれて非難されることは想像できなかったのか。
わからない。

自殺者が増える日本で、遺書が残っていたとしても文字から感じとれるその人が感じてきたことは少しばかりで本当の奥底はしれないと思う。
だからこそ、遺された人達が何をすればいいのか。何かもしなければいけないのか?それも分からない
分からないままでいいのかもしれない。
最後まで読んだけど、やはり人はいつ死ぬのか分からないものなのかもしれない。たとえ自殺だったとしても、自殺しようとしていなくてもふとした時にそうなってしまうのかもしれない。ただ吸い込まれるように生きているだけなのかもしれない。
死んだ時は、たまたまそうなっただけなのかも

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2023年10月25日

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ネタバレ

双子の弟の自殺の理由を探して世界を旅する兄。残された人たちの気持ちは読んでいて辛いけれど、作品を通して各地を訪れることができたのはちょっと楽しい。
ネットで見た記事に、著者自身はほとんど海外旅行はしたことがないと書いてあって、びっくり。時期的に取材旅行もできなかったのだろうけど、読者としては特に違和感もなく、美しい世界を見て回れた。ボリビアなんてあまり知らなくて新鮮。

最後の凛さんって誰かわからなかったけど、他の方のレビューを見て知った。息子の名前には当然「尚」が入っていて納得だけど、ライターの名前に何だかぐっときてしまった。辻さんの息子とか?ペンネームかな?

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2023年07月28日

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双子の弟が自殺を図り、自暴自棄になりかけた兄は、弟のスマホを見つけ、顔認証でいとも簡単に弟のスマホを開く。するとそこに「出発日が近づいています」とメール。弟は何故自殺したのか。弟に導かれるままに兄は旅に出る。北海道礼文島のタクシー運転手、マルタのフィリグリー職人、台中の高美湿地での同期との一夜、ロンドンのポートベローマーケットでのアンティークボタン、ニューヨーク、グラウンドゼロ、ボリビアの墓。ボリビア アラシタ祭、ナティタスの日。謎は解けない。分からないことが分かった。謎が解けるとかと思っていたが、解けない方が現実的だし、この終わり方をしてくれて良かった。最後の記事の記者が「辻」なのは何か関係あるんだろうか?気付いてやれなくてごめんな。
ジャンルとしてはミステリーということだけど、フィリグリーのところが1番の謎解きの山場だったかな。あとはミステリー要素はないような…
☆死とは意外と色鮮やかで、賑やかなものなのだと。
☆お前の自殺で、お前の人生がすべて不幸に塗り変わるわけじゃない。お前と双子として生きた時間を振り返るとき、俺は悲しみばかりを拾い集めたりしない。そう強く願いながら、結局は悲しむのだ。温かい記憶の中で、静かに、淡々と悲しむ。

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2023年03月19日

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まず、比喩の使い方がすごく綺麗、ただ「気づいた」って言う時も「気づいたのは少し経ってからだった」とか少し言葉で遊んでる感じ、この表現いいなって思うとこがたくさんあった。
この作家さんはこんなふうに視覚で感じる世界の美しさを言語化するのが上手で、こういう本を書くのに向いてるんだろうなって思った。実際に本に出てくる場所や物をたくさんググって自分自身の視覚にも記憶させたし、めちゃめちゃ行ってみたいって思えた。
「なぜ死んだのか」っていうひとつのテーマを軸に物語が進んでいくわけだけど、そのテーマの答えはこの本の読者の考え方だったり人生経験だったり、各々がもつ価値観によって人それぞれなところがよいんだろうな。だけどミステリー好きな私は死んだ理由にひねりを欲してしまうし、ミステリー作家が考える度肝を抜かれるような死の動機を期待してしまった。もっとあらゆるジャンルの本をよまなきゃ!と思わされました

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2023年03月15日

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旅行記といえるほど各地の魅力を伝えている本ではない。自死した双子の弟を理解するために、弟が旅した足跡をたどりながら「なぜ?どうして?どうしたら弟の自殺を止めることが出来たのか」という自問の苦しみから立ち直る兄の話。重い内容ではあるけど、世界各地の美しい景色と人々との交流で綺麗な本となっている。ラストのエンドロールも美しかった。総じてエモい好きの最近の若者向けかなと思った。

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2023年02月13日

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そうなんだよ
世界は時に残酷で、悲しみに溢れてて、もう絶望しかないって思うときに、そんなときにもふと目の前を見たら美しくて、輝いていて、愛に満ち溢れていたりもする

世界はこんなにも美しい

それを知っているのに、美しい世界を見ていたいのに、恐くて、一歩踏み出す勇気がどうしても持てない。一歩踏み出せたなら、前とは違う美しい世界が待ってるんだろうか

最初からずっと、涙をこらえながら読みました

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2023年01月28日

Posted by ブクログ

俳優をやっている双子の弟が自殺という重い題材。
双子の兄が弟の行った世界各地を巡り、弟の軌跡を追い求める。
このタイトルがすごく響いた。

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2022年12月28日

Posted by ブクログ

芸能人である双子の尚斗の死、「何故?」という思いに引っ張られるように、各地を旅して尚斗と自分自身に向き合っていく。
芸能人の自死、SNSの炎上など、現実とリンクするような場面も多く、色々思い出しながら読んだ。
結局、答えはわからないままというのも同感。
それでもやっぱり世界は美しい!っていうのが、なんだか哀しい。

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2022年10月09日

Posted by ブクログ

本一冊として、すごく作り込まれている。
紙媒体の面白さを活かしてるなあ。

世の中のネットニュース、SNSの
残酷さ、卑劣さも分かりやすい。

家族が自分達を置いて一人で逝ってしまう。
落ち込み続けるわけにはいかないけど、
ここまできたら変わると単純なものでもない。
乗り越え方も、乗り越えるタイミングも
人それぞれか。


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2022年06月11日

Posted by ブクログ

2024.4.4
ひとつの映画を観たようだった。
主人公と同じ気持ちになって大切な人の死を悲しんで、なぜ自殺したのか理由探しの世界旅行に行った気分。
主人公の気持ちとSNSや週刊誌で報道される内容が違いすぎて、本物の芸能界もこんな感じなんだろうなぁと思った。

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2024年04月04日

Posted by ブクログ

映画になりそうな物語。そこまで入り込めなかったけど人を失う悲しさは伝わってきた。SNSの反応はリアルで最後の映画のエンドロールみたいなレイアウトが良かった。

#ほんタメ!

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2024年02月23日

Posted by ブクログ

作品に対して、映画を一本見終わったような、という評価を見かけたことがあります。本作にぴったりな感想かもしれません。まず単行本を眺めたとき、巻末のほうに黒いページがいくつか目につくのですが、終章を読み終えて「そう来るか!」と驚きました。
双子の弟が自殺したことから始まる物語、ミステリーではないのでそこに合理的な理由が見出せるのかというと、そうではないんですよね。双子の片割れを失った行き場のない想いにどう整理をつけるか、そもそも整理が必要なのか、どこに向かうべきか、向かう必要もないのか…
ある意味ロードムービーのような形式で世界各地を巡るなかで、訪れた先の描写が自然と浮かぶような文章でした。題材にしているテーマは重めですが、肩肘張らずに自然体で読み込める作品だと感じました。

全編に通底するテーマは感じますが、ストーリーの展開としてはもう少し捻りがあったらなお読み応えがあったかなと思います。

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2023年11月08日

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ネタバレ

親しい人が自死した場合、
何で気づかなかったのだろう
何で相談してくれなかったのだろう 
別れの言葉もなしになぜ
などと悔やんだり、悲しんだり、恨んだりすると思う。
主人公も、苦しんで弟の自死の手がかりを探す。
結局、自死の理由はよくわからないんだけど
そこがかえって納得した。
原因がわかって、犯人を責めるみたいな話だったら
それほど面白くなかったと思う。



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2023年09月18日

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双子の弟が突如自ら命を絶った。双子の兄が弟の家で弟のスマホを見つける。兄は弟のスマホのカメラから弟が旅行中に世界各国の写真を撮っているのを見つけ、足跡を辿って弟が命を絶った理由を探る。

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2023年08月03日

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主人公の気持ちと各章のSNSに書かれる「俳優の双子の兄の気持ち」のあまりの違いに驚きを通り越して、恐ろしかった。
旅を通じて弟と関わりのある人々と出会い、弟との思い出を語り合うことで弟について考えをめぐされる。そして、旅が終わった後も関係か続いていく。弟を通じて主人公に新たな繋がりが生まれるのがいいなと思った。旅をしてみたくなった。
旅を情景描写が見事で、読んでいるのが楽しかった。
双子でここまで仲がいいのも珍しいなと思った。

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2022年11月12日

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ネタバレ

一卵性双生児の蓮見尚斗が自殺した。
理由は分からない。
双子の片割れ貴斗は、誰も見つけられなかったスマホを簡単に見つけ、顔認証で開いてしまったスマホから尚斗の行こうとしていた旅行に行ったことをきっかけに、尚斗を追うように旅行を繰り返す。
自分の半分を失ったように、それを取り戻すように旅行を続けることで美しい世界、美味しい食べ物を教えてもらう貴斗、そして出会う人、体験することから自分を取り戻していき、最後は貴斗が尚斗に美しい世界を。

行く先々で得るものがあって徐々に回復していくのかと思いきや、貴斗は同じ感情を行ったりきたりで少し悶々としたが、身近な人が自分で死を選んだらきっとそんなに簡単に回復はできないのだろう。

私は父の死を去年体験したが、病気の中必死に最後まで生きたのを見たから、分からないことやスッキリ受け入れたりは出来てないけど、次に向かえている。
中に出てくるSNSの推測の書き込みと登場人物の感情の乖離もリアルだと思った。
きっと本当のことは当事者にしか分からない。
どんなに状況を調べたって、そこは本人たちにしか分からないんだ。安易に書き込むことへの警告にも見えた。

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2022年08月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

インスタで紹介されていたのがきっかけで読んでみた。最近芸能人の自殺が頻繁にニュースに取り上げられるようになってきているご時世に、タイムリーな内容であった。主人公の貴斗が亡き尚斗の残り香を追い求めて世界中の国々に行くのだが、出来すぎている展開に途中少しだれた感じはあるが、終わり方としては納得がいくものであった。「自殺」がどうあっても美化されるべきではないと思うが、自分に近い関係であったら、貴斗のように思うのだろうか。『死は悲劇ではない』という言葉が印象的だった。

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2022年07月28日

Posted by ブクログ

双子の弟が突然自殺した。兄は弟の歩んだ道を歩き始める。大事な人が突然いなくなったら。兄・貴斗の痛みが胸にクるよ。弟・尚斗が大好きだったんだね。どうして死んだのか、何故気付かなかったのか…結局どこを探しても見つからない弟の自殺の理由。親族でも、大好きな人でも所詮その人のことは完全には分からない。弟が巡った場所を巡った旅はまさに服喪の旅だった。それにしても世界は美しいモノに溢れているんだなあ。

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2022年07月06日

Posted by ブクログ

文章だけでなく、SNS画面、最後のクレジット画面など、工夫が織り込まれていて、内容も含め、まさに現代を表している小説だなと思いました。

現実のことと少し重ねて読んでしまうところもありました。

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2022年06月23日

Posted by ブクログ

最後のページスタイルの効果もあり、一本の映画を見終えた気分になりました。全て描き出し過ぎている気もするし、それを知れてスッキリした気もする。まさに映画を見た感じです。

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2022年06月21日

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