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今だからこそ語れる子ども時代、デビュー当時、そして父の死――。東京の「街」に重なる記憶をめぐる自伝的エッセイ集。書き下ろし「二度と行けない場所たちへ」を新たに収録。
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Posted by ブクログ
やはりばな姉の描く言葉はストンって胸に入り込んで温かくしてくれる。 初恋の謎と最後の2度といけない場所たちへ2025春が特に好き。 人を魅力的に描く事が本当に上手すぎる。
30年も幡ヶ谷に住んでいる。ドキドキと入った鮨屋は二代めになっても行きつけだし、美味しい肉屋さんもセンスいい花屋さんも健在だ。なくしたものもある。大好きだったイタリアン、バレエを楽しいと思い出させてくれた先生、あんなにかわいかったのに心から子育てを楽しめなかった私。街を思い出すとき、それは人生を懐か...続きを読むしむとき。そんな本。
大好きな吉本ばななさんの作品。 今回も何か大切なものを思い出させてくれた。 ”あまり文というものに触れたことがない人に、読むことのすごさを知ってほしい。 命を救うくらいすごい数文字がこの世にはあるってことを。” 最近思うのは、何かを本当に面白いと思っている人に、その何かについて話してもらったり...続きを読む、解説して貰ったりする。それにより理解できる深い面白さがあるなと。 文章に人並みには触れる方だと思うけれど、そこまでの文章には出会っていないかもしれない。いや、出会っていてもそう感じていないのかもしれない。 ただ、アンテナを立てていることも大切だと思うので、 センサー感度を上げながら、沢山の文章に触れたい。 このエッセイを読むことで、いつも時間軸が変わる。 時間の流れは一定ではない。 これを読んだときにどうも仕事に追われ、 自分で追い詰めて過ごしていた。 夏の暑さも相まって、体調も最悪。 体調が悪くなると、思考回路はもっと悪く鈍くなる。 そんな時にこれを読んだことで少し息を吹き返せた感覚があった。 ただ読んでいた時に、ハッと浮かんでいく言葉や感覚、 気づきは次から次に消えていってしまう。 それが勿体なくもあるんだけど、それを覚えていられるぐらい超人でもない。 そんな読書時間。
ばななさんの育った街や思い入れのある場所と過ごした日々や一緒に過ごした人たちについて書いた本。 人情溢れる下町に育ち、周りの人や思い出をすごく大切にしている人なんだなーと思った。
冒頭の「甲州街道はもう春なのさ」で著者がみせる友人と愛犬の命に対する姿勢や思いにただただ圧倒された。どうしたらこんなふうに腹をくくり、覚悟が決められ、他者とかかわっていけるのだろうか? 語られる内容はタイトルにもあるようにご自身のことで、街の話は少なめだがどれもこれも吉本ばなな節としか言いようがな...続きを読むいものが通っているのが気持ちよかった。
タイトルの通り、これまで暮らしてきた街や、家族旅行で訪れた思い出深い場所について綴られたエッセイ。なかでも印象に残ったのは、サイキックカウンセラーの友人とのエピソードです。彼女との交流は、その後の章でもたびたび登場し、著者の心の支えになっていることが伝わってきました。 街の記憶をたどる中で、「死」...続きを読むというテーマも静かに浮かび上がってきます。大切な人を失ったときの喪失感と、そこに宿る温かい記憶。そんな思いに寄り添うように紹介されていたのが、ヒロトの言葉——「いなくなったことはたいしたことじゃない、いたことがすごいんだ」。この一言が、読後も深く心に残りました。
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