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遅い直球とスローカーブとフォーク。この三種の持ち球だけで、歴代16位、2041の奪三振を記録した細腕左腕、星野伸之。その緻密な組み立て、勝負術を大公開。球種論、投球論、配球論、そして、門田、落合、清原、松井、高橋ら強打者・好打者との名勝負、福本、山田、村田ら伝説の名選手から学んだこと……。元野球小僧だった、すべての大人のための、最上級の野球講座。
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Posted by ブクログ
阪急・オリックス・阪神で活躍した投手・星野伸之氏の著書。 最高球速130㎞ほどの速球でありながら、スローカーブとフォークを武器に通算176勝を挙げた星野氏。従来の投手像からは相当異端な星野氏はどのようなことをマウンドで考え、投げてきたのか。個人的にすごく興味のあった部分を読み解くことができる、満足の...続きを読む一冊であった。
芸術的なスローカーブで活躍した星野伸之の野球理論。投球術や配球、打者との駈け引き、それに左打者が苦手な話、置きに行く球を決め球に多用した話など、現役時代には聞けなかったけれど聞きたかったような話が満載です。野球というスポーツの奥深さを改めて感じさせてくれる一冊で、これで野球観戦が数倍面白くなること請...続きを読むけ合いです。
野球について少しでもお話についていこうと思い何かないかと探していたらこの本にめぐり合った。現役時代、星野投手の投げるスローカーブがあまりにも遅く、これを打たれたら簡単にスタンドに運ばれるんじゃないかと、テレビで見ていた記憶があります。 しかし、これは星野投手の最大の武器でした、緩急の使い分けが得意な...続きを読む人だったのです。本書では、勝負の極意を書きしたためています。面白く、すぐ読みきってしまいました!
プロ野球史上最も遅いボールで11年連続2桁勝利を挙げたピッチャー星野伸之。 80キロ台のスローカーブと最速135キロのストレート、そして100キロ台のフォーク。 この3種類のボールだけで、2,000奪三振をも達成している。 本書からは、この3種類のボールで如何に打者の狙いを搔い潜り勝利を勝ち得てきた...続きを読むか。 そして、松井秀喜や清原、落合など球界を代表する打者との対戦を振り返り マウンドを降りたからこそ打ち明ける事ができる当時の心理や攻略法を告白している。 星野伸之といえばプロ野球史上の珍事、中嶋聡の素手キャッチ事件があるが そのことにも触れおり、当時の心境を吐露している。 冒頭で「小学生でもプロの打者をアウトに出来る可能性がある」と記しており それが野球というスポーツの不確実な面白さだと述べているが、 遅いボールでもプロ野球選手として活躍した星野の野球観がにじみ出ている。 より、野球の面白さ、そして深みを知る事が出来る1冊だ。
球速MAX120〜130kmのストレートと最遅86kmのカーブ、フォークのみで176勝2041奪三振上げたサウスポー・星野伸之元投手の自伝。 名選手との出会いの中で遅い球速をカバーする投球術を学んでいったことが書かれている。 感想としては全体的に柔らかい論調で、星野元投手の人柄が伝わってくる感じがし...続きを読むた。 しかし時々強い口調になるところもあり、そこはプロとしてのプライドを強く感じる場面として印象的。
星野さん自身の話だけではなく、同時期に活躍した選手たちについて、独自の視点から触れられていてとても面白かったです(^^)
野球選手の自伝的な本を読むのが初めてだった。 投手の考えの深さに改めて感服した。著者が現役のころは、まだ野球のルールさえしらない程、興味はなかったが、今では球場に何度も足を運ぶほどファンになった。著者の現役時代を知っていれば、さらに面白い本であるように思う。 スローカーブとフォークと真っ直ぐだけで、...続きを読むあの成績を残したのはすごい!
大リーグのグレッグ・マダックス投手(39歳)は、1988年から毎年15勝以上している。脅威の17年連続である。150キロ以上の速球をバンバン投げるわけでもなく、ただひたすらコースを丁寧に投げ分け、打者の裏をかき、そしてコンディションを毎年整える。 ここ最近日本のピッチャーで、毎年二桁以上上げてい...続きを読むる投手はほとんどいない。怪我なり不調なりして連続して二桁勝利がなぜできないのだろう?一昔と違い、ピッチャーの寿命は伸びていることは伸びている。コンディション維持のための様々なトレーニングや知識を工藤投手や桑田投手、野茂投手などが広めた功績が大きいかもしれない。しかし残念ながらそんな彼らも10年という単位では連続して活躍することはできていない。 そんな中11年連続で二桁勝利を挙げたピッチャーが、星野伸之である。130キロ台の速球とカーブ、フォーク、この3種類のもち球で日本の打者を翻弄した。 プロ野球生活19年 通算176勝 2041奪三振 防御率3.64 最高勝率2回 2002年に引退 星野投手とマダックス投手に不思議と共通点が多い。二人とも速球のスピードは速くないものの、バッター速く見せることには長けていた。(現に近鉄時代のローズと中村選手は、「日本で一番速い速球を投げる」と評していた。)二人とも変化球とコントロールが抜群であると共に、打者心理の裏をかくのが絶妙にうまい。そして残念ながら、二人ともマスコミになぜかあまり取り上げられない....こんなに活躍し続けることはすごいことなのに、残念ながら速球派投手に主役は奪われてしまう。 しかしよくよく考えてみよう。西武の松坂やヤクルトの五十嵐投手のように速球をバンバン投げられるピッチャーの絶対数は、日本ではどうしても少なくなる。悲しいがなこれが現実だ。しかし、130キロの速球を投げるピッチャーは日本には五万といる。なのにそんな彼らと同じスピードで投げた星野投手は何故かクローズアップされない。つくづくヘンな話である。 この本は、そういう意味でも星野投手の考え方や育った背景が盛りだくさん詰まった貴重な本である。確かに彼と同じスピードで投げるピッチャーは日本にゴロゴロしているかもしれないが、あのカーブを投げられるピッチャーは少ないかもしれない。(日本ハムの正田、大リーグで言えばジート投手などが似た系統だろうか?)しかし、この本には彼のカーブの秘密も明かされている。さらに、彼の視点からみた他の有名ピッチャー(松坂、斉藤雅樹、西崎幸弘、村田兆治など)のウィニングショットの解説やイチローや山田久志などとの現役時代のエピソードも含まれている貴重な本である。 さて本人のことにも触れると、彼の成功の秘密はざっとこんなところだろうか? シンプル・イズ・ザ・ベスト 持ち球を絞り込み、その球種を最大限に活かす方法を考えた ポジティブ思考と発想の切り替え シンプル・イズ・ザ・ベストともつながるが、物事を必要以上に複雑に考えることなく、調子が悪くてもそれを逆手に利用することができた。それがメンタル及びフィジカルな体調維持にもつながったのだろう。 さらに、高校の途中まで本格派を目指していたのに、独特のフォームとカーブを試行錯誤の中から編み出し、ピッチングスタイルを変える辺りも彼の発想の転換がもたらしたものであろう。 山田久志の影響 同じく長寿投手であった山田久志から教わった経験が大きい。それは独特のランニングによる調整方法や投球術など多岐にわたる。 キャッチボールとコントロール とにかくキャッチボールを大事にしたと書いている。そして組み立ての基本はアウトローであると。 このほかに、打者との心理戦やなぜ遅い速球が打たれないかなど本人の解説が多く含まれている。ここで全て紹介してしまうよりも、実際に読んだほうがいいこと間違いなし。 前にも述べたように、日本で130キロ台の速球を投げる人の絶対数は多い。そんな彼らに勇気と知恵を与える存在でありながら、残念ながらあまり取り上げられることのない星野伸之。そんな彼の秘密に迫りたいなら、是非オススメの一冊である。しかし全てが解明できるかというと、野村監督曰く「芸術にデータは不要や」ということになってしまうので、理論では解明しきれないのかもしれない。いずれにせよ参考になることは間違いない。そして最も隠された重要な点は、そんな130キロ速球ピッチャーをステレオタイプに切り捨てることなく活躍の場を与えた、旭川工業高校の斉藤先生や仰木監督などの指導者でもあるのだろう。今後、星野伸之の芸術が語り継がれることを期待しよう。
私が好きだった野球選手「星野伸之」氏の本。現役時代は、遅い直球とスローカーブとフォーク、三種の持ち球だけで、通算勝利176勝、歴代16位の2041の奪三振を記録したピッチャー。 松坂大輔のような剛速球がなくても、一流の選手として活躍できる彼の投球術と野球理論を知ることができるこの本を読めば、プロ野球...続きを読むが更に楽しめること請け合いです。
近年のプロ選手としては最も球の遅い投手ながら、176勝の名投手。その理由がよくわかります。ビジネスの参考にもなりますよ〜
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