プロ野球史上最も遅いボールで11年連続2桁勝利を挙げたピッチャー星野伸之。
80キロ台のスローカーブと最速135キロのストレート、そして100キロ台のフォーク。
この3種類のボールだけで、2,000奪三振をも達成している。
本書からは、この3種類のボールで如何に打者の狙いを搔い潜り勝利を勝ち得てきた
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そして、松井秀喜や清原、落合など球界を代表する打者との対戦を振り返り
マウンドを降りたからこそ打ち明ける事ができる当時の心理や攻略法を告白している。
星野伸之といえばプロ野球史上の珍事、中嶋聡の素手キャッチ事件があるが
そのことにも触れおり、当時の心境を吐露している。
冒頭で「小学生でもプロの打者をアウトに出来る可能性がある」と記しており
それが野球というスポーツの不確実な面白さだと述べているが、
遅いボールでもプロ野球選手として活躍した星野の野球観がにじみ出ている。
より、野球の面白さ、そして深みを知る事が出来る1冊だ。