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世界における経済の歴史は、どうなっているのか。経済はいつ誕生したのか、資本とは資本主義とは何か。利子、帝国、法人の誕生、バブルの発生、世界恐慌、戦争と経済成長など、さまざまな観点から見ていく。宗教と資本主義が密接に関係していることも明らかにする。グローバル資本主義は終焉を迎えつつあるが、今後は何が経済を動かしていくのか。経済学者の水野和夫が宗教学者の島田裕巳を聞き手に、わかりやすく説く。
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Posted by ブクログ
☆☆☆ 2025年4月 ☆☆☆ 『資本主義の終焉と歴史の危機』などで知られる水野和夫氏と宗教学者である島田裕巳氏の対談。ゼロ金利というのは、これ以上の成長は見込めない成熟状態に入っていることの現れであり、辺境から富を収奪することで繫栄する資本主義は終焉の時を迎えつつある・・・これが水野氏の意見であ...続きを読むるというのが僕の中での予備知識。 この本『世界経済史講義』では、資本主義の歴史が対談と言う形でわかりやすく読者に提示される。理解が難しいところは何となくで飛ばしながら読んでも良いと思う。以下に、僕が興味深いと感じた点をまとめる。 <以下、興味深い点(引用ではなく、僕の言葉でまとめたもの> ・人々は、来世の幸福を保証する神=宗教を追放し、貨幣教≒資本教に入信した。利子とは、今日より明日、明日より明後日が進歩し、良くなるということの現れであり、人々は来世の幸せよりも、現世での幸せを求めてこの宗教を信仰するようになった。 ・資本主義とは、常に中心と周辺(辺境)があり、辺境から中心へ富を蒐集する仕組みである。かつては、ローマ帝国の辺境地であり、近代国家における植民地であり、南北問題に代表されるような途上国であった。現在、日本などの先進国では自国の労働者が周辺(辺境)であり、収奪の対象となっている。 ・キリスト教にとって最大の敵はルターではなく、コペルニクスであった。ルターはあくまでキリスト教内部での意見の相違だが、コペルニクスの宇宙論はキリスト教世界を根底から覆すものであった。それは地球と言いう星を、土星や冥王星と同じ惑星の一つと位置付け、神が創造したはずの世界を相対化し、破壊する思想であったからだ。 ・資本主義が成立するためには、まずは資本の蓄積が必要であるが、最初の資本はどうやって蓄積されたのか?その答えは強奪=暴力によって蓄積された。イギリスにおける海賊ドレークの例がわかりやすい。資本主義は暴力によって始まった、ということだ。
ページ数はあるが対談形式のため重たくはない。経済と社会が密接不可分であることからも、一般的な歴史(世界史)を辿りながら経済の興隆と思想の変遷を再確認するかたちになるが、対談相手としての島田氏の立ち位置もあって、パラパラと歴史を振り返る興趣がある。
ヴェーバーとゾンバルトの論争が興味深かった。個人的には資本主義の出発点を倹約に見るヴェーバーの議論はどこか綺麗事過ぎて違和感があったので、「海賊ドレークの盗んだ金塊が最初の資本」という本書の参照点には共感できる。 フロンティアが限られることからいずれ将来に資本主義が終焉することを語っていた水野和夫が...続きを読む、本書では「人類の続く限り資本主義は終わらない」と立場を変えたようだ。そこに何があったのか。はたして実際に利子率が0に収斂し資本家の安楽死は訪れるのか、日銀が利上げに踏み込みつつある中、興味深く見守りたい。
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