ガザ虐殺を考える

ガザ虐殺を考える

小説・文芸
2,200円 (税込)

11pt

5.0

虐殺を見て見ぬふりをすることは、虐殺を容認していることと同じだ! なぜイスラエルはガザを攻撃し続けるのか。気鋭の執筆陣がその歴史と現状を解説・分析する。

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    Posted by ブクログ


    森達也編著「ガザ虐殺を考える」

    ヒボさんが1月に読み、結果、
    「知る」「正しく判断する」そして「行動できるようになる」と書かせた本。
    遅れること2か月。やっと読んだ26冊目のパレスチナ関連本。教えてくれてありがとう。すごくいい本だった。
    頑張ってる人がこんなにもいるのかと思った。

    2つだけ書き残しておこう。

    まずは重信メイ(重信房子の娘さん)の
    「欧米メディアの偏向報道が助長したガザ虐殺」
    なぜ、ごく普通の人々に恐ろしい行為ができるのか。答えは簡単、相手を非人間化するから。
    それは、情報の操作、偽情報、プロパガンダなどを通して慎重に行われ、洗脳されてしまう。
    イスラエルは18才で男女とも徴兵され「大イスラエル主義」を叩き込まれる。もちろんその前の学校教育も同じだ。この辺りは日本が戦争に向かった時と同じで馴染みのやり方だ。現在でも程度の違いはあれ、同様だし。
    そしてメディアの関与。イスラエル人はガザの虐殺を知らない人がほとんどで、知っても問題だと思わない人が多いという。負け戦さでも大勝利と書いた日本の新聞を思えば、いかに大きな力を発揮するかわかるだろう。
    チョムスキーの書いた「プロパガンダ・モデル」に照らせば、
    1.メディアの所有
    2.広告収入への奉仕
    3.情報源の偏り
    4.批判への監視
    5.敵の定義
    という手法になる。これは日本もそうだがトランプのやっていることがわかりやすい。
    加えてイスラエルは「ハズバラ」を使う。ヘブライ語で「説明する」との意だが、自分に都合のいい真実を作り出す。例えば、
    ・ハマスはISと同じ
    ・イスラエルは自衛している
    ・パレスチナ人はユダヤ人を排除しよう
     としている
    ・ガザ攻撃の目的は人質解放だ
    ・イスラエル軍は世界で最も人道的な軍隊だ
    ・イスラエルは中東唯一の民主主義国家
    ・イスラエルは国連やNGOの支援を許
     可している
    などなど。

    先日、岡山市に全国で78番目になる
    9条の碑が設置されたが、記念講演で伊藤千尋氏が言った。「イスラエルは軍事費のGDP比が非常に高い軍事国家だ」

    ふたつめは鵜飼哲の「殺戮者の手を縛るために」
    彼が語る「未来の展望」が気にかかる。
    まず、さまざまな例を挙げ、シオニズムの歴史が暗殺の百年であったと説明する。それはそれで興味深いが、心を惹かれたのは「パレスチナ・イスラエル問題の行く末」である。

    パレスチナの元ユネスコ大使で歴史家のエリヤス・サンバールは、オスロ合意の破綻を見据え発想の逆転をする必要を強調する。
    再交渉の前に全当事者にパレスチナ国家が承認されること。占領者イスラエルに無際限の策動の余地を与えるロードマップから手を切ること。そのためにアメリカをはじめとする西側諸国が圧力をかけてパレスチナ国家の承認を受け入れさせる責任を負うこと。
    この方向での検討を⋯と述べるが、
    「だが⋯⋯夢を見るのは止めよう」とあっさり放棄する。
    アメリカ主導では平和への展望は開けないのだ。

    イスラエルは現在まで戦争に勝てていない。軍事力、殺傷能力に過度に依拠したイスラエルの戦略は明らかな限界にぶつかっている。
    世界各地でパレスチナ連帯の声が上がっている。グローバルサウスでも西欧でも。
    シオニズムと正統派ユダヤ教徒の距離も広がり、ガザ虐殺以来イスラエルを離れたユダヤ人の数は10万人を下らないと言われる。
    イスラエルが国際的孤立からやけのやんぱちで核使用を考えなければいいのだが。
    この度のパリの選挙で左派が勝利したが、「ガザが燃えればパリも燃える」のだ。パレスチナの未来は世界の未来であることを直視しよう。
                  以上

    0
    2026年03月25日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    多くの著者による「ガザ虐殺」に関する論考を集めたもの。

    今、起きていることについて、現場感覚を持って語られている。多様な視点から語られているが、今、起きていることは、ジェノサイドであるということ、そしてそれを傍観しているのは、それに加担することになるということは、明確に浮かび上がってくる。

    とは言っても、何ができることはあまりないが、「イスラエルがこれまでパレスチナでやってきたことはアパルトヘイトである。今、ガザで行われていることはジェノサイドである」ということを明らかにするということを発言することはできる。そして、それがスタート地点であると思う。

    0
    2024年12月31日

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