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Posted by ブクログ
50歳になった朝、いつもより早く起きた。深呼吸をして、フーッと息を吐いた。この記述は、おそらく本当かもしれない。きっと、いろいろ背負って、戦ってきた背中が、お疲れ様と声をかけた瞬間だ。いろいろあった。そう、いろいろあったに違いない。松浦弥太郎というブランドを作ったこと、そして思いの外、多くの人の背中を押し、そして勇気づけていた。ファンというよりも同志をたくさん作った彼の背中に、フーッという息と共に、何かが落ちたのだろう。深呼吸は、最良の薬である。
日々というのは、幸せを一つ一つ数えていくことをいう。その通りだと思う。毎日が楽しい。毎日、いろいろなことが起きる。当然、予想していたものとは違うけれど、それでも僕という人間は生きて、そして誰かと喜びと悲しみと、苦しみ、美味しいご飯やお酒、走った汗を共にしている。僕は僕でしかなくて、そしてその僕は、誰かのためにしかない。そういう人間を自分がない人間と呼ぶのかもしれないが、そういう自分が僕なんだと気が付かされる。松浦弥太郎さんの文章は、そういう自分を思い出させてくれる。とても失礼な言い方かもしれないけれど、きっと彼も何もない、空っぽの人間だからなんだろう。
自分が50歳になった時に、フーッと息を吐いて、深呼吸できるのかどうかわからないけど、少なくとも全力で、できる限り、日々を過ごしている、つまり幸せを一つ一つ数えていっていることを祈る。
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