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都内の弁天代署の生活安全課でノンキャリ警察官の無紋大介は、 「ゴミ屋敷」の問題を扱うことに。ゴミ屋敷の主は、もと大学教授だという。 どんな理由があって、ゴミを溜め込むのか。無紋はこだわり捜査をはじめる。 同じ管内で、通り魔殺傷事件が発生する。そもそも権限外の通り魔に興味がない 無紋に捜査一課の刑事が、言葉巧みに捜査の助言を促してくる。 相談に気乗りしない無紋はゴミ屋敷の解消に専念するが・・・。 些細なことを見逃さないこだわり刑事の捜査小説、待望の第2弾!
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Posted by ブクログ
東京の弁天代警察署で生活安全課係長を務める無紋大介。46歳の警部補である。 東大卒だが敢えてノンキャリアとしての道を選び、昇進試験や本庁捜査一課への栄転を断り続けているという変わり種だ。 彼には「こだわり無紋」というあだ名がある。疑問を感じれば些細なことでも徹底的に調べ上げずにはいられないと...続きを読むいうところからついた異名らしい。 そして、そのこだわりから判明した事実をもとに組み立てた無紋の推理で解決に結びついた事件も少なくなく、無紋は自然と一目置かれる存在となっている。 そんな東京下町の名物捜査官、無紋大介の活躍を描くサスペンスミステリー。シリーズ2作目。 ◇ 問題の家は下町の住宅街の一角にあった。ゴミを大量に溜め込み、あたり一帯に異様な悪臭を漂わせる、いわゆる「ゴミ屋敷」だ。 玄関前の駐車スペースには車の代わりに缶切りやハサミ、ホチキスなどの金属の不燃ゴミが山積みにされ、そのまわりに生ゴミの入ったビニール袋が散乱している。 そして、それらを取り巻くように置かれたエアコンや冷蔵庫、洗濯機などの粗大ゴミが公道にまではみ出し、明らかに人々の通行を妨げていた。 さらに庭に目を移せば、薄汚れた自転車のほか大型のテーブルや椅子などで埋め尽くされ、家屋の窓がほんの少し見えるだけの状態だ。 景観の悪さと通行妨害、耐え難い悪臭と衛生面の悪さなどから、行政代執行は時間の問題だと思われていた。 (「プロローグ」※本編5章とプロローグ及びエピローグからなる。) * * * * * 問題のゴミ屋敷は無紋大介が勤務する弁天代署管内にあるのですが、犯罪までいかない町内の困りごとは地域課の管轄になります。 また、プロローグ最後に「噂」として紹介される、積み上げられたゴミと暴力的な悪臭は家屋内の腐乱死体をカムフラージュするためのものではないかという疑いについても、担当するとすれば刑事課です。 だから、生活安全課の無紋がどう関わるのかがひとつの焦点でした。 さて、その展開です。 まず、通り魔による連続殺傷事件が管内で起こったため、署内に捜査本部が設置され刑事課は掛り切りになります。 さらにゴミ屋敷の老主がなかなか手強く、区役所の職員や地域課の警官が交渉しても埒が明かないため、弁天代署に協力要請がきます。やむなく無紋の部下の1人、境なたねが立ち会うのですが、ある事情で無紋にお鉢がまわってくることに……。 これら凶悪な刑事事件と町内の揉め事という一見無関係と思える出来事が、徐々に絡み合いを深めながら進んでいきます。 ( 詳細は控えます。) ストーリーはよく練られているし、無紋の推理の過程も丁寧に描写されています。ただ前作と比べ、インパクトが弱かったという印象を受けました。 また、文章の洗練具合も ( 特に序盤において ) 改善の余地があるのではと感じます。上梓までの時間的余裕がなかったのかも知れませんが、無紋ファンからすると残念に思いました。
前川裕『公務執行の罠 逸脱刑事』講談社文庫。 シリーズ第2弾。 東大文学部歴史文化学科出身の地元採用のノンキャリアで変わり者の逸脱刑事こと、都内の弁天代署の生活安全課の警察官である無紋大介を主人公にした警察小説。 前作の方が面白かった。 逸脱刑事と言いながら、さほど逸脱しているとは思えない。...続きを読むまた、こだわり捜査と言っても、骨相学やら哲学などの知識をひけらかすだけで、それで真相に辿り着いたとは思えない。 何時もながら、ヘソ出しやミニスカートとかの描写があるのは前川裕の趣味なのだろうか。 逸脱刑事、無紋大介は管内の『ゴミ屋敷』問題を扱うことになる。『ゴミ屋敷』の住人は元大学教授の柳という男性だった。無紋はゴミを溜め込む理由を明らかにするために、こだわり捜査を始める。 同じ頃、管内で連続通り魔殺傷事件が発生し、事件の権限外の無紋に捜査一課の徳松刑事があの手この手で捜査の助言を求めてくる。通り魔事件などに興味の無い無紋が『ゴミ屋敷』問題に没頭すると意外な事実が見えてくる。 本体価格730円 ★★★
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