天鵞絨(びろうど)物語

天鵞絨(びろうど)物語

550円 (税込)

2pt

3.5

裕福な家庭で育ち、初恋の相手・泰治(たいじ)と婚約した品子(しなこ)は幸せの絶頂にあった。だが結婚後も夫の心は気高く美しい大使令嬢の真津子(まつこ)に向いていた。妻にも祝福される恋をしたい。そんな泰治の理不尽な求めにも素直に従い、品子はひたむきに愛を貫く――。昭和初期の華やかな上流社会を舞台に、男性に翻弄されつつも、逞(たくま)しく成長する一人の女性の生き様を描いた長編小説。

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天鵞絨(びろうど)物語 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2012年02月25日

    美輪さんがよくおっしゃっている、戦争前の軍国主義の前の素敵な日本の美意識だったり文化だったりが身近にたくさんある日本の様子が目に浮かんできた。
    といっても、ごくごく一部の上流階級の世界の話だけれど、やっぱり素敵な日々がイメージできてうっとりする。
    ラストがしっくりときた。

    0

    Posted by ブクログ 2022年06月14日

    昭和初期の上流階級を描いた作品。
    戦争を挟んで、日本人の意識が大きく変わる大きな流れの中で、少女が人を愛するとは何かを、自分なりの答えを見出す物語です。

    今と違い、お妾が公認されている時代だと思うけど、この作品ではそういった意識は感じられない。

    林真理子作品として読んでいたので、もう少したくまし...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2010年01月26日

    好きな男性の気持ちが、結婚前も結婚後も他の女性にあるという苦しい心情が痛いほど伝わってきたけれど、それでも諦めない品子の執念がいまひとつ理解できなかった。

    「僕の幸せは君の幸せだろう。僕が幸せになることを君はとても喜んでくれるだろう」

    信じられないほどに身勝手な泰治の考え・行動を理解することは...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    現代モノは読まないのだけど、この人の描く昔の女の物語が好きだな。

    不幸になりつつも「生きてゆく」昭和初期の時代背景や文化、服装、言葉遣いなどの描き方がうまくて、ストーリー展開とともにさらりと流れる文章はさすが!!

    0

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