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Posted by ブクログ
[ん、ん?、ん!]日本語においてはそれから始まる言葉がなく、五十音図においてもポツンと一人ぼっちをかこっている「ん」。この音と表記はどこから来たのか、そして日本語においてどのような役割を果たしているのかを、様々な文献や先行研究から明らかにする一冊です。著者は、ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを務められた山口謠司。
それこそ意識することなく音に出しもすれば書きもする「ん」ですが、振り返ってみれば空海や最澄、さらにはサンスクリット語の世界にまで遡る、非常に奥深いものであったことに驚かされました。若干難解な部分もあるのですが、まさにそれこそが「ん」というものが日本語における不思議な存在であることを示す一例なのかもしれません。
「ん」がどう生まれ、捉えられてきたかという点も興味深いのですが、短いながらも読み応えがあったのは終章に当たる「ん」の日本語における役割の部分。言語が情緒と有する関係を紐解きながら、「ん」に思わず愛着が湧いてしまうような結論が導かれていました。
〜もしも、日本語に「ん」がなくなったとしたら、我々はおそらく日本語のリズムを失い、日本語が持つ「情緒」と「システム」を繋ぐ糸を断ち切り、日本のしっとりして深い文化を、根底から崩壊させることになるのではあるまいか。〜
読んでいる間、何度かゲシュタルト崩壊に近いものを経験したのはこの本が初めて☆5つ
Posted by ブクログ
書店で見かけて以来前々から読みたかった『ん―日本語最後の謎に挑む (新潮新書) 』を、電子書籍で購読。
五十音図から一文字だけ仲間はずれのようにされている「ん」の文字に関して、ひらがな書きとカタカナ書きの字体・字形の成立の歴史的変遷だけでなく、万葉仮名から文字の使い方で知ることの出来るこの文字の発音の歴史的変遷や、文字が内在している意味・概念の歴史をも解き明かしている良書。日本語に興味のある方には必読の本である。
なお、内容に多少専門的知識のいる書籍名なども含まれているので、一般的な教養という範囲をやや超えた内容の本でもあることに留意しておきたい。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
日本語には大きな謎がある。
母音でも子音でもなく、清音でも濁音でもない、単語としての意味を持たず、決して語頭には現れず、かつては存在しなかったという日本語「ん」。
「ん」とは一体何なのか?
「ん」はいつ誕生し、どんな影響を日本語に与えてきたのか?
空海、明覚、本居宣長、幸田露伴など碩学の研究と日本語の歴史から「ん」誕生のミステリーを解き明かす。
[ 目次 ]
第1章 「ん」の不思議
第2章 「ん」の起源
第3章 「ん」と空海
第4章 天台宗と「ん」
第5章 サンスクリット語から庶民の言語へ
第6章 声に出して来た「ん」
第7章 「ん」の謎に挑む
第8章 「ん」の文字はどこから現れたか
第9章 明治以降の「ん」研究
第10章 「ん」が支える日本の文化
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[ 参考となる書評 ]
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