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Posted by ブクログ
これはすごい。涙なしには読めない一冊だった。どうか最後まで読んでほしい。言葉を超えたものが確かにあった。同じ経験をどこかでしたと思い返したら、さだまさしさんの小説『眉山』だった。
内容は作家・眉村卓さんが妻のために書いたショートショートと、それにまつわるエッセイ集。
余命一年と宣告をされた妻のために僕には何ができるのか———そう考えた眉村卓さんは、毎日ショートショートを書いて妻に聞かせることにした。自分にできること、続けられそうなことを探した結果、そう落ち着いたのだ。それからたった一人の読者のために、毎日物語を拵え、妻の反応を楽しみに毎日を過ごす。初めて三ヶ月が経った頃「しんどかったら、辞めてもええよ」と言われるが、辞めたら病気が悪化してしまうような気がして毎日書き続ける。時には作品が自分の生活に寄り過ぎて、イマイチと言われることもある。なるべく笑えるものを書こうと心がけているつもりだったが、反応が微妙だったり、思わぬ作品に喜ばれたり。この年齢の方の言う、長年寄り添ってもわからないこともあるという言葉の重みと、それをひっくるめた愛と、二人のやりとりに心打たれる。
書き続けることで、余命一年と宣告されていた奥さんはなんと五年も生き続ける。その間に書かれた1778話のうち、19編が収録されている。特に最後の一編は、亡くなった日に書かれたものだが、凄まじかった。
Posted by ブクログ
長年連れ添った伴侶を
見送った後の心境たる
や。
喩えるなら最終列車が
行ってしまったホーム
でしょうか。
静かで、すこし寒くて
だれもいないベンチに
ぽつんと座るような…。
立ち尽くす人もいれば
淋しく微笑む人もいる
でしょう。
笑い声の余韻、喧嘩の
後の湯呑みのぬくもり
…
時折、風が吹いて記憶
をそっと撫でていく。
愛した分だけ空っぽに
なると言うけれど、
それはね、満たされて
いた証なの。
ほら、夜空を見上げて
みれば星が瞬いている。
もう一度ただただ君の
名を呼びたいと、
だれしもいつかきっと
そう思う日がくるから
──
静かに涙が溢れてくる。
最終章に溢れる想いは
言葉にしようとすると
喉の奥で崩れてしまう。
だから、もうこの表現
方法しかなかったのね
と、何度も頷きました。
喪失とは、終わりでは
なく静かに続いていく
愛のかたち。
声は届かないかもしれ
ないけど、ぬくもりを
間近に感じる。
その人はもういないの
ではなく、ここにいる
のだと。
Posted by ブクログ
夫婦の絆って素晴らしい!読書芸人カズレーザーが絶賛していた作品。大きな感動を呼ぶ1冊。
子供の頃、本書の作者眉村卓の学園もののSF作品を読んでいた。数十年ぶりに筆者の作品を手に取る。
余命1年を宣告された妻。小説家の夫は妻のために毎日1作の短編小説を書くことを妻に約束する。余命宣告を越えて5年間の闘病生活。作品は全部で1778篇。その中から選んだ19篇から成る本書。
もちろん作品だけでなく筆者自らの作品解説。そしてこちらも感動の妻との思いでを語るエッセイ。妻との数多くの思い出が涙を誘う。
一日一話。プロの作家とはいえ、相当の苦労があったようである。それでも毎日妻のため出来立ての作品を届ける。そして妻の暖かな視点からの批評。奥さまこそ筆者の一番のファンだったのだろう。
意識を失った後の最終の三話。筆者の動揺が隠せない作品がまた大きな感動。
そして奥さまが亡くなった直後に書かれた最終1778話のラスト。
いかがでしたか?
長い間、ありがとうございました。
また一緒に暮らしましょう。
夫婦の絆を強く感じさせる1冊。妻にもっと優しくしなくてはとく思った感動作でした。
Posted by ブクログ
タイトルから分かるように、
妻が余命宣告を受けた日から、夫である作者が妻が亡くなるまで毎日短編ストーリーを書き続けた話だ。
内容はそのいくつかの短編ストーリーとエッセイで、読んでるとエッセイなのに小説を読んでるような不思議な気持ちになった。
また、文体だったり使う言葉・漢字で作者の年齢を感じて、本を読むとこういうところの面白さも感じれるのかと感心した。
どんどん短編ストーリーを読み進めて、最後の1778話を読んだときにはグッとこみ上げてくるものがあった。
最後のあとがきの終わりでもグッときた。
初めて本を読んでしっかり感動した。よかった。
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