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すべてのサラリーマンは職業的絶滅の危機にある――本書はこの危機意識をベースにしている。同時に、やる気のある人にとっては今日ほどチャンスにめぐまれた時代もないと著者は説く。不透明な時勢だからこそ、先を見通す力、難局を切り抜ける力、付加価値を生み出す力があれば、成功は向こうから転がり込んでくるのだ。本書はノウハウの紹介が目的ではない。われわれが信じている常識や情報を、根底から覆すような見方や考え方を身につけることが眼目である。「権威にすり寄るな」「悩んでも問題は解決しない」など、著者ならではの歯に衣着せぬ指摘は、いつもながら痛快である。先見力、突破力、影響力、仕事力、人間力の5つのテーマで全体を構成し、終章で「格差社会を言い訳にせず、ハングリーになること」を教示する。若い人はもちろんのこと、中堅、ベテランの方が読んでも、目からウロコの内容であろう。
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Posted by ブクログ
著者は多くの書を上梓しているが、「常に10年先のビジネスの形を考える」といった旨のことを自著の中で繰り返し主張している。著者がマッキンゼー時代、ナレッジマネジメントを導入したことが成功体験としてあることだけが理由ではなく、あらゆるビジネスにおいて成功を求めるには、リスクを負ってでも常に先見性を求めることが大切であることを、さまざまな事例として挙げている。
日本はすでに高度経済成長期に武器とした加工貿易では、他のアジア諸国にコスト面では圧倒的にリードされ、技術面でも追いつかれつつある。すなわち、従来の工業社会で活躍できる人材を国内に多く養成することは、国益に直結しないと著者は主張する。この点について、私は強く同意できる。
では今後の日本はどうやって世界の中で存在感を示し、日本人はどうやって飯を食っていけばよいのか。
著者の提案は、「経営力を身につけること」である。
生産・加工は世界中を探して最適な国・地域で行う。日本人はそれらのマネジメントに専念して利益を得るべし、ということなのである。
日本に英国国立大学のビジネススクールを誘致した喜多元宏氏によれば、日本における経営に関する教育は欧米各国、さらに中国・シンガポールに比べ著しく後れをとっているのが現状とのことである。こうした状況の中で、日本が再び世界経済の表舞台に立てる余地はあるのだろうか。
ここで大前氏は教育の改革を提言する。従来型の知識を増やすものではなく、思考力・問題解決能力を伸ばすための教育、すなわち現在様々な分野において社会人教育に取り入れられているようなワークショップ形式の教育を子どものうちから行うというのである。教師はファシリテーターに徹し、子どもには「覚えさせる」のではなく「考えさせる」。
「ゆとり教育」は失敗に終わった。しかし、旧来の教育を「再生」させるのではなく、「新たな教育を模索」することが必要なのである。
果たして、著者のような危機感と先見性を持って教育を議論できる「有識者」と為政者は存在するだろうか。子どもたちに住みやすい国を受け継いでいくために最も大切な、教育の問題である。広く議論を求めたいものである。
Posted by ブクログ
・ITが進化し、仕事のやり方が従来とは変わってしまった。資料の書き方、連絡のとり方等、従来の経験は新しい仕事のやり方の邪魔になる
・企業の機能連鎖(開発-設計-製造-販売-サービス)がばらばらになり、生産が世界最適地に配置。従来は裏方だった本社サポート機能もアウトソーシングされ、場合によっては海外で行われている。
・韓国、台湾が日本から機械を買い、設計・製造等を一括して請け負う力をつけてきた。生産の現場は、どの国も中国が中心となってきた。日本は何をして食っていくのか。
・日本人が21世紀の世界で飯を食いたいなら、世界の最適地を見つけて海外にでることである。そのためのカネやソフトはある。あとはそういうところで何がなんでも成功させてやるぞ、という強い意志をもった人間。ハングリーさ、つまりビジネス力、すなわちプロフェッショナルの意識とマネジメント能力をいやが上にも磨くことだ。格差批判、および格差をなくす等といった甘ったれた議論をしている場合ではない
Posted by ブクログ
大前研一氏から、新しい時代に向かってビジネスをどう作っていくか、ストリートスマートの重要性を説く一冊。当時、これを読んだ時には、まだ半分くらいしか理解できなかったところだが、今読み直し、改めて素晴らしいと思った。大前氏が伝えたかったことの一つに、朝型の仕事術を挙げている。今でこそ、朝活という形で市民権を得ている早朝から働き、9時には完全にレディの状態になったいる、そういうアメリカの働き方を推奨している。パワーブレックファーストも時に重要だ。日本人同士であれば、よりできそうなこのアプローチを、米州経験から見ても日本人に欠けていると。
自分自身がボトルネックにならないように意識して、常に部下がアクティブな状態を作り上げるのも上司の役目だという。クリティカルパス、ダンドリ、この2つを徹底的に整理していく。
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