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アンデルセン=鴎外が描き出す成長物語の舞台へ。――いったい私は「即興詩人」を携え、ローマへ続く道をたどった何人目の日本人だったのだろうか。
●「即興詩人」は波乱万丈の物語で、偶然の出会いと附合があまりにも多い。とはいえ、私たちにもローマを起点に、イタリア全土を経めぐり、あまりにも多くの偶然に出くわしたのだった。昼下がりの露舗で見つけたバルベリーニ広場の銅版画、エジェリアの洞を探しあぐねたときに草むらから突然現れたおじいさん、リペッタ通りのボルゲーゼ宮にばったり突き当たりボルゲーゼ邸との違いに気づいたこと、キケロの墓の発見など、再現しようと思ってもできない新鮮な驚きに満ちた旅であった。――(本文より)
Posted by ブクログ 2013年03月10日
かつてイタリアを訪れる際、『即興詩人』をポケットに忍ばせようと想いながら、近くの書店を何軒かあたっても見つからず、仕方なく、ゲーテの『イタリア紀行』だけをトランクに入れて旅立ったことがある。「あとがきに代えて」の中で、著者はアンデルセンの作品の中で、さほど有名でもないこの作品に鴎外はなぜ九年間も費や...続きを読む
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