台北野球倶楽部の殺人

台北野球倶楽部の殺人

1,700円 (税込)

8pt

3.0

時刻表を駆使したアリバイ崩しと台湾現代史に刻まれた悲劇をめぐる人間ドラマが松本清張を彷彿とさせる傑作ミステリー。
第6回金車・島田荘司推理小説賞受賞作。

昭和十三年、日本統治下の台湾・台北市。台北駅からほど近い喫茶店「グランドスラム」では野球愛好家の集まり「球見会」の定例会が開かれていた。
日本でプロ野球が発足してまだ三年目。当時もっとも注目されていたのは東京六大学野球で、この夜も話題の中心は早慶戦ともう一つ、台湾の高雄商業学校のエース兼四番バッター大下弘だった。球見会には六大学のOBが参加していて、彼らは大下を自分たちの出身大学にスカウトすべく鍔迫り合いを演じていた。
そんな折、球見会の会員二人が別々の列車内で不審な死を遂げた。この会の唯一の本島人(台湾人)会員・陳水金は台北の北鉄新店線萬華駅で、慶應OBの藤島慶三郎は高雄駅で台北から乗車した寝台列車の中で発見された。
台北南署の刑事・李山海とその相棒の北澤英隆は高雄署とも協力し事件の謎を追う。果たして二人の死には、「明日の球界を背負う逸材」大下弘のスカウト合戦が関係しているのか、それとも……?

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台北野球倶楽部の殺人 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2022年10月25日

    第六回金車・島田荘司推理小説賞受賞作。台湾を中心としたグローバルなミステリー賞に日本人の作家の名を冠した賞があることに驚き。日本でこのジャンルの黎明期は、エドガー・アラン・ポーをもじった江戸川乱歩がパイオニアとして切り開き、戦後はエラリークインズミステリーマガジンという舞台で揺籃されてきたイメージが...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月17日

    広島が誇る島田荘司氏の華文推理賞の作品。(過去に錚々たる作品がある)
    昭和13年の台湾を舞台にしたミステリ。オーソドックスで読み始めてすぐに松本清張の世界を連想させた。社会が犯罪を産んでいた世界を。

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