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秀吉の死によって朝鮮出兵は不毛のうちに終る。清正、行長の間に根深い対立を残しただけだった。 武断派と文治派を代表するその対立は、関ヶ原の勝敗を分ける決め手ともなり、世は徳川氏のものとなった。 慶長十六年、家康と秀頼の対面が無事終るのを見届けた清正は領国熊本でその生を終える。大坂夏の陣はその僅か四年後だった。
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Posted by ブクログ
海音寺版『加藤清正』の下巻。 上巻に引き続き、朝鮮出兵から。 外征に関しては贔屓目な描かれ方をしていないので、その点はいいと思います。 ただ、小説というより海音寺先生の講義・・・という感覚が否めないのも事実。それでも私は十分面白かったです。 上巻でも書きましたが、一貫して誠実な人物で描かれています...続きを読むので惚れます。特に規律に厳しいこと、勤勉なこと、思慮深いことなど贔屓目もあるかもしれませんが好意的に受け取れます。 ただ、最後の方が他の本に比べて駆け足なのか、重点を置いていないのか・・・という感想も持ちます。 全体的には高評価です。
今まで沢山の時代小説を読んできた。 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康 関ヶ原の戦い、大阪夏の陣、冬の陣 いつもちらっとと登場する。 朝鮮の役での活躍が有名だが 今まで詳しい内容の小説と出合わなかった。 この作品はなかなか詳しい内容が 書かれてあって面白かった。 なぜ、加藤清正は人気があるのか? 当時...続きを読むの人々に愛された武将だったのですね。 石田三成との確執が、知るところだが、 豊臣家のために仲良くしていたら 大阪が首都であったでしょう
清正公は、郷土(熊本県)の英雄であり、神様でもある。海音寺さんの清正公は、熊本県人が思い描く、もっともスタンダードな清正公だと思う。
秀吉の死によって朝鮮出兵は不毛に終わり、加藤清正と小西行長の間に対立を残した。武断派と文治派に分かれ対立し関が原を迎える・・・。家康と秀頼の対面を見届けた清正は熊本で生涯を終える。大坂夏の陣はその4年後である。
槍をぽいっと放り出しておいて、「いざ組み打ち!」とか言っておきながら、 相手が武器を捨てると同時に、さっと槍を拾って刺した逸話が・・・ ほめるべきか、幻滅するか それは別にして、印象に残っている。
前半部分、朝鮮出兵時の小西と加藤のまるでいたちごっこの様な掛け合いは見ていて妙な気分になります。 ひたすら自分と三成がやらかしちゃった(ある意味)悪事を隠そうとする小西と、ひたすら命令を忠実にこなそうとする加藤。 戦国時代を勝ち抜いてのし上がってきた大名達が異国の地に行ったことによってどうしてこんな...続きを読むにもおかしな行動をとってしまうのか本当に理解ができません。歴史学上でも朝鮮出兵時の彼等を理解できる人はいないようですが、それにしても鬱になります。 関ヶ原が終わると打って変って清正がきらきら輝きだして、今までの鬱さがどこかに行ったように面白くなりましたよ! 必死で秀頼を守ろうとし、家康に首を垂れる姿はちょっと涙ものです。 何が皮肉かって、彼が死んだたった三年後に大坂の陣が起こり、彼がいれば大阪方が確実に勝利を治めていただろうと言われている事です。 前半部分は本当に辛かったけれど、最後は男でした。カッコ良かった。さすが海音寺さん!!
質素剛健自重自治加藤清正! しかし振り返ると自分の本棚は日本史西洋史節操無しということがよくわかる
最終的に人格者のイメージの武将として描かれているが、所謂武断派の猪武者から、時代の移り変わりとともに変化していく過程が、もっと様々な出来事があったと思うが、結構急に変わった様な印象だったので、加藤清正についてもう少し深掘りした作品を読みたい。
秀吉の死、関ヶ原の戦いと次第に天下が徳川家に移行しつつある中現実を見て豊臣家が存続できる道を模索する。
地方でも中央でもうまいことやってのけた人で人格も橋本市長なんかよりずっと出来ていたらしい。あくまで小説の話。
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