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Posted by ブクログ
700万年前に生まれた猿人から300万年前に北京原人などの原人、30万年前のネアンデルタール人などの旧人がいて、そのうちのアフリカにいた原人、旧人から生まれた新人ホモ・サピエンスの一種である。アフリカやアジアにいた旧人は絶え、アフリカから世界に広がった一系統なのである。改めて考えるとすごい話で、コロンブスがアメリカ大陸発見!などという一万年以上前にアフリカからアメリカ大陸に渡った人たちがいたのである。
そして、世界にいる人間は一種類だそうだ。それも世界中にいる。そんな動物は人間だけだ。そして人種というのは生物学上は意味がないそうだ。いまだに人種で優劣を言いたがる人もあるが、個人差でしかない。
身体のつくり、脳の働きなど歴史を辿って人間と他との違いを語る。目から鱗の連続!言われてみればそりゃそうだみたいな話も多い。「人間は本来、自由で平等」という思想はルソーや福沢諭吉以降、当たり前のように語られるが、それは間違いで、猿の群れにボスがいるように本来人類の社会もボスがいたし、必要なのである。つまり群れの秩序と存続のための不平等となる。
人間らしさとは新たな可能性を生み出す妄想力と諦めない冒険心ということになる。700万年前から今日まで人間の性質は連続している。何万年も前から人間はあまり変わっていない。そして世界中にいる。スケールの大きい、面白い話である。数十年ぶりに人類学講義を楽しめた。
Posted by ブクログ
人間らしさとは何か 海部陽介 河出新書
生きる意味をさぐる人類学講義
全て口語体で描かれた授業のコピーです
肌や目や髪の表面的な違いから見るとオリンピックの5色のマークを思い起こされますが
コレは紫外線などの地球上の環境の違いが生み出しただけのもので
全員が唯一生き残ったホモサピエンスの同胞であり
「人間らしさ」において同じ人種だと理解できるところにこの本の素晴らしさがある
それなのにホモサピエンスが獲得した物語を創り出して巨大な組織を作る能力を暴走させてしまい互いに憎み合う一神教の
分裂によって宗教戦争にのめり込み
余剰生産物が高まるにつれて愚かにも物欲に目が眩み
競争原理に陥り共食いと言う戦争三昧の現状に迷い込んでいる人間社会が情けない
この混沌現象から抜け出す為にも視野を広げて目を覚まして初心に戻り
調和による相乗効果を生む切磋琢磨の環境を目指したいものである
Posted by ブクログ
日を跨いでほぼ一気読み。
性善説・性悪説、人種差別・民族差別について触れられていた箇所が、特に興味深かった。
中でも、ダーウィンの言葉が紹介された箇所で、彼の言葉に感動し目頭が熱くなった。
自分自身、少なからず人を蔑むような感情が生まれることがある。その度に罪悪感に苛まれる。
こうして人類学に触れて行くことで、今後自分がどう変化するのか、長い目で観察していきたい。
ということで、人類学について今後も学んでいくこととする。
読み終えて、ブックカバーを外し、改めて表紙の帯の写真を眺める。読み終えてこそ気づける何かがあったと思う。
読み進めるごとに、国立科学博物館に行きたくなり、次回上京の際はスケジュールの最優先とする。
講義形式の文体で大変に親しみやすかったこと。
また、学生さんの回答が素晴らしくそこにも感動したこと。
これからまだしばらく人として生きて行く上で、この本に出逢えて良かったと心から思った。
それにしても、「へーそうだったんだー」と思う箇所が多く、付箋を大量に消費した。
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