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韓国の男子高校で教える著者が、学び、実践してきたフェミニズムとは?
生きるための「男フェミ」宣言。
2018年に刊行後、韓国各紙で話題になり、「幸せな朝の読書推薦図書」や「今年の青少年教養図書」にも選定された「本格男フェミ入門書」。初の邦訳。
▶上野千鶴子さん推薦!
「男なのに、フェミニストです」とか「男のくせにフェミニストなの?」とかいうのを聞くと、その他人ごと感にイラッとする。そうだよ、あんたのことだよ、これはあんたに宛てたメッセージだよ、と言いたくなる。
チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ流に『男も女もみんなフェミニストでなきゃ』というなら、フェミニストでないひとたちをどう呼ぶか?
セクシスト(性差別主義者)というのだ。
セクシズムって男と女の非対称な関係のことだから、これから自由なひとはいない。このなかでは、ひとは加害者であるか被害者であるかのどちらかだ。いや、もうひとつ、忘れてた。傍観者っていうのがあった。……
……韓国から、こんな男性フェミニストの本が生まれたとは感激だ。
女にも男にも、誰にも、被害者にも加害者にも、そして傍観者にも、ならないでほしい。
(「解説」より)
▶本文抜粋
私は男子高等学校の教師である。私の職場の半径二〇〇メートル内には、すぐにでも男性ホルモンで爆発しそうな完全なる「雄」八〇〇人が生息している。教室では、悪たれ口を叩き、力自慢に余念がないが、そこに悪意はない。なぜそんな行為をするのかと聞くと「とくに理由はない」という答えがいちばん多く、以下「面白いから」「強く見えるから」の順である。……
男たちに提案したい。声を上げる女性を抑圧する時間で自分を振り返り、フェミニズムを勉強しよう。時代が読み取れず、淘汰されることのないようにしよう。一緒にフェミニストになろう。失うものはマンボックスで、得るものは全世界となるだろう。
(「プロローグ」より)
【目次】
プロローグ――男がフェミニストだって?
1章 母と息子
2章 フェミニズムを学ぶ男
3章 先生、もしかして週末に江南駅に行ってきたんですか?
4章 八〇〇人の男子生徒とともに
5章 ヘイトと戦う方法
エピローグ――共に地獄を生き抜くために
読書案内――男フェミのためのカリキュラム
解説 『82年生まれ、キム・ジヨン』の夫、それとも息子?――上野千鶴子
訳者あとがき
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Posted by ブクログ
フェミニズムって誰のもの?
男でも女でも社会活動するすべての人が無意識のジェンダー差別を受けているのであれば、フェミニズムはその全ての人のためのものである。この本はそう教えてくれた。
自分が女性あるというだけで、キャリアのブランクを経験せず、夜道を恐れず、夢をあきらめないでいられる社会。男性であるというだけで涙を堪えなくて済む、育児の楽しみや家事の疲れを知る機会を奪われない、そんな社会。女の子がエンジニアを、男の子がネイリストを目指したって何にもおかしくない社会。自分が好きだから選択し、探索できる社会。そういう社会を私も全力で目指したい。
フェミニズムは簡単じゃない。だからといって、どうしたって諦めていいものではない。みんなで闘っていかなきゃならないんだ。
Posted by ブクログ
自分が「性別差別主義者(セクシスト)」だと気付かされる本だった。
本の中には具体的な事例がたくさん登場し、
●女性が夜道を歩くことを怖がることを理解しない男性
●男性同士でいじりあう
など、自分も無意識に差別的な行動をとっていたと身につまされる部分も多い。
男性は既成世代(日本でいうところのテレビに出てくる失言議員とか、パワハラ上司とか?)と本質的に変わっていないという指摘は重く、ひょっとしたら自分は変われないのかも知れないという絶望感すらあった。
それでも、作中の「男だからよくわからないんです、学ばないと」ということばの通り学ばないと平等は実現されない。そして、フェミニズムは男性をも楽にするとも書かれており、男性が学ぶ意義も大いあると勇気づけられた。
Posted by ブクログ
韓国の男子高校で教える著者のフェミニズムへの出会い、過去にしてきた過ち、それへの反省を韓国の社会の変遷を踏まえて教員としてどう男子高校生へフェミニズムを伝えていくかを綴った本。形式としてはエッセイに近い。
韓国の日本の女性差別の状況は似ているということは知っていたけど、著者が自分の母親や親戚の女性たちの生き方を振り返るところで、あまりにも日本において女性が苦しんでいることと同じで、それが明確な文章で綴られていて、読むたびに冷たい氷のかたまりを飲み込んだみたいにみぞおちが重くなっていった。途中は本当に読むことがしんどかった。
また若年層がアンチフェミニズム的な思想に陥ってしまうこと、女性だからこそ巻き込まれた殺人事件が”フェミサイド”と言われないことも日本と通じるなと思った。
男性がフェミニズムに出会うと、自分の母親がいかに犠牲になっていたかに向き合わなければならない。そのことにどうしても罪悪感を抱いてしまう、というような素直な心情もつづられており、またこの罪悪感と向き合い続けることが男性にとってフェミニズムが煩わしいものと感じる一因でもあるかもしれないと考えた。
日本では男性学や「有害な男らしさ」について書いている男性はいる。ただ男性でありながらフェミニストと名乗ったうえで自分がなぜフェミニズムに共鳴するようになったか、それをどう実践しているか、いわゆる男性社会のなかでのギャップについて書かれていることは少ない。
もちろん男性学や「有害な男らしさ」についての本も必要だが、フェミニズムを実践していると自負を持つ男性のフェミニズムとの出会いや、男として生きることのコンフリクトについてもっと書かれた本が必要なのではないかと思った
Posted by ブクログ
韓国人男性のフェミニスト これほど男性で真剣にフェミニズムを学び、周りの男性に周知している人がいるなんてと驚いた。
筆者は韓国の男子高校で国語の教諭をしている男性だ。
彼がフェミニズムに目覚めたのは自分を犠牲にして家族に尽くす可哀想な母親の人生からだった。
筆者は優秀な保険外交員の母と高校教師の父の間に生まれ、下には弟もいる4人家族だった。
母の給与は父の3倍あったが、仕事・家事・育児・義両親の世話も母が一手に引き受けていた。父の3倍の給与を稼いでいるのに、自分は贅沢もせず安物を使い、父には高価な物を与えていた。それなのに父は母に感謝すらしなかった。
そればかりか、父は母にろっ骨を折る程の苛烈な暴力を振るっており、後日母から父と離婚していいかとの問いに筆者と弟は嫌だと泣いた。母は離婚をするのを諦めて結婚生活を継続した。それは筆者・弟・父の男3人にとっては平和な日常が続く事を意味するが母にとってはこれからも自己犠牲を強いられる地獄の日々が続いていく事を意味した。
この時に母の離婚に反対した事をきっと筆者はずっと後悔しているのだろう。
「大韓民国で女として生きるのは、なんと不名誉で、不愉快で、みっともなく、惨めなことだろう」という人生を送った母親。
「母はどうしてあんなにつらい生活に耐えているのだろう。
母はなぜわたしに無条件に優しいのだろう。」
「男をフェミニストにする最初の地点は、母親の人生に対し、自責の念を抱くことにあると信じてやまないから。」
との部分を読んで、私もフェミニストになったのは母の自己犠牲の人生を「母ばかり大変で可哀想だ。なぜ母はそんな辛い思いをしなければいけなかったのか?」と疑問に思う事から始まったと気付く事ができた。
男女問わず、母の自己犠牲の人生を可哀想だと想う事で母の人生をそんな風にした世の中を変えたいと思う事で、フェミニストになる事ができると思う。
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