目覚めると、世界に二人きりとなっていたサチとワタル。二人の部屋はいびつにくっつき、誰もいない街は静まり返っていた。そして不意に現れた管理人を自称する女に、ここは生と死の「狭間の世界」だと告げられる。二人の肉体は、今まさに死を迎えようとしている、と――。そのまま「完全なる死」を迎えるはずだった二人だが、奇跡的に現実世界へ戻るチャンスが訪れる。残酷な選択とともに。私は、俺は、何のために、誰のために生きるのか。生きることを真摯に見つめるエモーショナルな長編小説。
Posted by ブクログ 2021年11月05日
生と死の間にある「狭間の世界」で出会った、幸と恒の生死をかけた恋のお話。どっちかだけが生き返れるという状況で、二人の選択のはどういうものだったのか?っていう話。
お互いに相手のことを考えて出した結論が切ない。
生きることにあまり執着ないような二人だけど「生きたい、生きていてほしい」と大切な人に対して...続きを読む