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Posted by ブクログ 2010年07月04日
「浪の下にも都のさぶらふぞ。」壇ノ浦の戦いで入水した幼帝。僅か8歳の子供を政争の犠牲にしなくとも…、と此処までは誰しも思う事だが、ここまで圧倒的な世界を創り上げるとは!
神話と史実と虚構が混然一体となった壮大な叙事詩は、無味乾燥な教科書的史実を明らかに凌駕している。
特に第二部の息が詰まる様な叙情的...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年09月29日
それは、ジパングの若き王の物語。稀代の覇王の息子でありながら、もはや騎士ではなくなってしまった、生まれながらの詩人である若き王の物語.
宰相たる叔父と冷徹なる母が、粗暴すぎる武人であった兄を王位から追放し惨殺させrたことが、すべての始まりだったという。
父王の兵が滅ぼしたはずの皇帝、天国でもない地獄...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月07日
これまで読んできたこの人が書いた作品の中で一番短くて漢字が少ないっす(笑)
『高丘親王航海記』が大好きなワタクシにはなんともツボな作品でした
それにしても実朝の和歌って綺麗ですね。
技巧に走りすぎず、かといって感情にも走りすぎず、素直な気持ちを歌い上げてる所清清しい。
青年詩人の言葉がこれほ...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
第1部は、入水した少年天皇・安徳天皇と源実朝の数奇なつながりの話を実朝側近の目から描いた話。 ◆
吾妻鏡や古典の文章を引用しているので多少読みづらかったものの詩人王実朝の哀しみがひしひしと伝わってきました。 ◆
第2部では一転して中国へ。マルコ・ポーロとクビライ・カーン、そしてカーンに追われる宋の最...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年05月05日
幻想文学として素晴らしく読み応えのある物語だ。平家物語で海中に身を投げた安徳天皇を軸に、鎌倉幕府三代将軍であり歌人でもある右大臣実朝が前編、東方見聞録のマルコポーロが後編で絡んでいく、その構成だけ見てもなんとも幻想的である。
正直、〜でございます、という文語体で書かれる前編は読みづらくてしょうがない...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年11月17日
かなり史実に基づきながらも怪異譚と混ざり合った形で,二人の幼い皇帝の死を傷んでいる.安徳天皇に対する実朝の関わり方は独創的で,前半の実朝の滅びに向かって静かに歩んでいるかのような態度は,そういうことだったのかと説得力があった.後半のマルコ・ポーロ編は元寇に安徳天皇が絡んでくるなど,驚きの事実?そして...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年06月09日
壇ノ浦の合戦で入水した幼帝安徳天皇は、琥珀色の玉に包まれて海を漂う・・・。
源実朝が自分の首を捧げることで日本を救う第1部、マルコ・ポーロが黄金の島に辿り着く第2部とも、史実をファンタジーで紡いでいく手法の巧みさに驚かされます。
そして、要所を和歌でバシッと決めるのも素敵であります。
また、...続きを読む
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