作品一覧

  • 「棲み分け」の世界史 欧米はなぜ覇権を握ったのか
    3.5
    1巻1,078円 (税込)
    何がサイエンスと資本主義を生んだのか 封建制と人口の分布―そのダイナミックな展開を解く! かつて文明に程遠い周縁の地であったヨーロッパが武力によって世界を支配して以降、国際秩序に変化はない。彼らの飛躍的発展を可能にしたものは何か?フランク王国の統治システムから産業革命までを分析してヨーロッパ・アメリカ独特の行動特性をえぐり出し、そのダイナミックな展開として八世紀以降の歴史を描きなおす。初期条件としての封建制と人口分散が資本主義とサイエンスに与えた影響を解明して、歴史の基本構造を明快にとらえる挑戦的な試み! [目次] 序 章 棲み分けとは何か 第一章 ヨーロッパの古代 第二章 封建制と人口分散 第三章 サイエンスの誕生 第四章 貨幣関係のネットワーク 第五章 ソ連と日本 第六章 キリスト教の変質 第七章 ナショナリズムの隆盛と時計の発達 第八章 ナチスとアメリカの人種差別 第九章 ロシアとEUのゆくえ 終 章 サイエンス・資本主義・能動的棲み分け

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  • 居酒屋の世界史
    3.7
    1巻770円 (税込)
    居酒屋を覗いてみると、ヨーロッパ文明が見えてくる。銀行にして裁判所、売春宿にして病院!?居酒屋がかつて有していた多機能性とは!? なぜ居酒屋は単に酒を飲む場所となったのか。悪への誘惑の場所か、それとも社会の安定装置か。お酒と酔いどれたちをめぐる、ヨーロッパ、イスラム、東アジアの比較文化論。

ユーザーレビュー

  • 居酒屋の世界史

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    居酒屋の文化と貨幣経済がつながっていることがとても勉強になった。また教会との関係、世界の居酒屋の比較など、面白い切り口で良かったです。
    一点、マイナスとしては同じことが繰り返し書かれていたように感じました。

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    2025年06月04日
  • 居酒屋の世界史

    Posted by ブクログ

    770

    下田 淳
    (しもだ じゅん)
    一九六〇年生まれ。青山学院大学文学部卒業、同大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。ドイツ・トリーア大学歴史学科退学。博士(歴史学)。現在、宇都宮大学教育学部教授。専攻はドイツ史。著書に、『ドイツ近世の聖性と権力』『歴史学「外」論』(いずれも青木書店)、『近代ヨーロッパを読み解く』(共著、ミネルヴァ書房)、『ドイツの民衆文化』『ドイツ文化史入門』(共著)(いずれも昭和堂)などがある。

    居酒屋の世界史 (講談社現代新書)
    by 下田淳
    また、古代人は無償接待を当然とした。金銭を取って飲食物を提供する行為は、下賤とみなされた。この感覚は、貨幣経済が成

    0
    2024年05月23日
  • 居酒屋の世界史

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    居酒屋の多機能性……宿泊、金融、冠婚葬祭、エンターテインメント、犯罪者のアジト、革命の起点にも
    教会、修道院が経営……居酒屋の多機能性はキリスト教圏特有でイスラム圏や東アジアでは他のコミュニティ施設がそれを担った
    フランス革命以降、多機能性の「棲み分け」が進み、かつての居酒屋は衰退

    16世紀半ばまでドイツ、ウィーンはワインがたくさん飲まれてた→気候の変動、ぶどう栽培に適してた
    貨幣経済の成立→居酒屋の発展
    農村部での貨幣経済普及はヨーロッパが顕著
    →権力構造の差が原因?

    本題とはやや逸れるけど中近世のヨーロッパでは芸事として医療行為が行われていたっていうのは衝撃的でした

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    2024年12月19日
  • 「棲み分け」の世界史 欧米はなぜ覇権を握ったのか

    Posted by ブクログ

    ・サイエンスは時に人類に制御不能なのものをつくってしまう。それでもサイエンスは自己増殖することをやめることができない。資本主義と連動しているからである
    ・もともとユダヤ教は現世信仰。イエス・キリストの時代に、律法(生活規範)のみを権威とする正統派のサドカイ派に対して、天使、悪霊、霊魂の不滅、肉体の復活を信じる異端のパリサイ派が現れる。彼らは死後の世界、すなわち来世の存在を想定した
    ・ある程度「裕福」であれば、その国の一般市民は、戦闘になるような「本当の独立運動」を支持しない。ゆえにスコットランドの独立はありえない。日本でいえば、大阪は東京に強いライヴァル心を抱き、対抗的なアイデンティティをもっ

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    2018年11月04日
  • 「棲み分け」の世界史 欧米はなぜ覇権を握ったのか

    Posted by ブクログ

    著者の本は偶然二冊目であるが、着目点が他と異なる事が多く、細かい事を考えなければ面白く読める。
    強引な解釈も、根拠が不明確な断定も、「なぜなのかは不明である」と感性的な自説を展開するところもニヤニヤしながら読み進もう。
    著者の概念、ヨーロッパ史の下部構造である棲み分けによって語られる異説は、既存の歴史概念では不明確であったヨーロッパが先進国となる過程を解き明かして行く。
    逆説の日本史の様だとは言わないが、著者の視点で眺めると、「そうかもしれないな」と思わせてくれる面がある。
    ある程度西洋史に詳しくなければ鵜呑みにするため危険である。しかし、著者の新しい視点は大いに面白く検証されてしかるべき深み

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    2014年12月13日

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