作品一覧

  • 堺─海の都市文明
    4.0
    1巻720円 (税込)
    かつて「東洋のベニス」と呼ばれ、中世世界随一の栄華を誇った国際貿易都市・堺。日明貿易や南蛮貿易の交易拠点となることで、アジア世界とヨーロッパ世界を遭遇させ、新たな世界史をつくり出した。千利休をはじめとする「茶の湯」文化を生み出すなど高度な文化を持った自治都市・堺。この「黄金の都」はいったいどのような都市だったのか? なぜ突然歴史の表舞台から消えたのか? 堺商人たちの莫大な富はいかにして失われたのか? 本書は、経済的な繁栄を失い、文化活動も停滞し、最先端の技術を持ちながら衰退の道を辿った堺の「黄金の日々」とその後の運命を描き出す。 【目次より】●アジア海域の時代と日本 ●どのようにして巨万の富を築いたか ●金持ち都市の富のゆくえ ●成熟都市・堺の衰退 ●近代に何が受けつがれたか アジアとヨーロッパの接点として栄えた中世の「黄金の都」堺。その盛衰にわれわれは何を学ぶかを考える一冊である。
  • 茶ともてなしの文化
    5.0
    商品としての「茶」の流通とともに「もてなし」という文化行為が、イギリスや日本でどのように再評価されたのかを検討する。茶を中心とする人間関係から読み解く社会文化論。

ユーザーレビュー

  • 茶ともてなしの文化

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    茶の心。ふれあいともてなし。
    茶の間をはじめ、お茶にまつわるさまざまな切り口。
    参考文献豊富。

    本書を読んで、お茶で一番大事なことを忘れていました。

    0
    2011年10月01日
  • 堺─海の都市文明

    Posted by ブクログ

    今や一地方都市に過ぎない堺は、中世には日本を代表する貿易拠点だった。中国との貿易による利益を求めて、国内では博多と争い、世界的にはヨーロッパ各国が進出していた。堺は日本史の大きな舞台だったし、世界史の流れも追うことができる内容になっている。

    堺は、応仁の乱によって全壊した兵庫に帰港することができなかった遣明船が入港したことをきっかけにして繁栄した。日明貿易は、1451年に勘合府を幕府から盗んで以降、大内氏が支配していた。堺が台頭すると、博多を拠点とした大内氏との間で争いが繰り広げられたが、1523年に寧波で事件を起こして堺の対明貿易は終わり、大内氏も1551年に陶晴賢に殺されて日明貿易は終了

    0
    2018年10月31日
  • 堺─海の都市文明

    Posted by ブクログ

    堺が国際都市として活躍した150年を扱った一冊。
    ヨーロッパ優越史観に挑む良書。
    戦国時代の日本が、経済的にスペインと拮抗できるほどの力を備えていたという解説や、秀吉の大陸進出は、ヨーロッパの覇権主義に啓蒙されたのが原因など、興味深い記述がたくさん!

    著者はこの80近い年齢でこの本を書いたらしいが、老境に入ったとは思えぬほど文章が冴え渡っており、若い!

    偉大なる老人の偉大な作品です!

    0
    2012年01月16日

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