人を知り、心を動かす-リーダーの仕事を最高に面白くする方法
著:井上礼之
ダイキン工業の会長によるリーダーのあるべき論。
著者の中で変わらなかったこと。「メンバー一人ひとりの成長の総和が、組織の成長の基盤になる」との信念。そして、その最初の一歩となるのが、メンバー一人ひとりに関心を持ち、深く知ろう
...続きを読むとすることである。
メンバー一人ひとりを深く知ることができて初めて、彼らに進むべき方向を示し、組織として成果を上げるというリーダーの役割を果たすことができる。
本書の構成は以下の5章から成る。
①私は「人の成長を信じる」と決めている
②一人ひとりに感情がある 言葉がある 夢がある
③叱りなさい 褒めなさい 突き放しなさい
④チームを作るとは「一人ひとり」を束ね、動かすこと
⑤真のリーダーになるために磨くべき資質とは?
世界各国で8万人の従業員を有する世界的企業であるダイキン工業。8万人を一括りとせずに、一人ひとりを知る大切さを掲げ、そしてその個を素晴らしい個と受け止めながら、企業の目的を共有した太く束ねている。
もちろん一人ひとりを知るだけではなく、根底にある人間力や他の能力が備わっていないと前には進まないが全てを備えていても一人ひとりを知るという他者への関心がなければ、大ごとを成し遂げることはできない。
紹介されている行動や言葉はどれも温かい面もあれば厳しい面もある。愛の空気を纏ったそれらに触れることができる。まだまだ学ぶべきことは山ほどあるが、忘れてはいけないはじめの一歩の大きさを気づかせていただいた。