作品一覧

  • 未明の悪夢

    未明の悪夢

    小説・文芸

    3.6
    1巻770円 (税込)
    1995年1月17日未明、神戸を未曾有の大震災が襲った。一瞬にして崩壊した街で、私立探偵の有希(ゆうき)真一は多くの死を目の当たりにする。ようやく彼が救出した友人の占い師探偵・雪御所(ゆきのごしょ)圭子も精神に異常を……。そんな最中、バラバラ死体の消失、磔(はりつけ)殺人と、連続猟奇殺人事件が発生する! 著者自らの体験も色濃い渾身の筆致で、ミステリー界が驚愕した鮎川賞受賞作!
  • 赫い月照

    赫い月照

    小説・文芸

    3.5
    1巻1,375円 (税込)
    かつて神戸で女子中学生3人を立て続けに殺害し、うち一人の首を切断するという凄惨な少年犯罪があった。振子占い師の雪御所圭子は、兄によるこの犯行の「謎」への思いを胸に秘めて生きていた。年を経て、神戸市須磨区で、あの神戸児童連続殺傷事件が――。そして、またも須磨区で連続猟奇殺人が起きる! 人はなぜ殺人を犯すのか。人の心の闇へ切り込む衝撃のミステリー。
  • 恋霊館(こりょうかん)事件

    恋霊館(こりょうかん)事件

    小説・文芸

    3.3
    1巻935円 (税込)
    阪神・淡路大震災によって住居を失った私立探偵、有希真一(ゆうきしんいち)。彼がテント生活を送る公園で、ある朝、喉の傷から血を流して死んでいる女性が発見された。ぬかるんだ地面には女性以外の足跡はなく、なぜか刃物もなかった!? 振子占い師の雪御所圭子(ゆきごしょけいこ)と有希の探偵コンビが、謎に迫る! 震災の街・神戸で起こる怪事件と、そこで必死に生きる人々の姿を描ききる傑作本格推理。

ユーザーレビュー

  • 未明の悪夢

    Posted by ブクログ

    「これが先進国日本の本当の姿なのだと有希は思った。いくらアジアのリーダーを気取っても、いったん水が止まれば、都市生活に慣れてしまった人々は、自分たちの汚物すら自らの手では処理できない。どうしようもない吐き気を覚えて、有希はトイレの外へ出た。戦後五十年間、日本人はただあの汚物の山を積み上げるために、人間性を摩滅させながら経済戦争を戦ってきたのかもしれない。」

    面白いな〜。

    0
    2013年10月25日
  • 恋霊館(こりょうかん)事件

    Posted by ブクログ

    前作は震災の只中が描かれていたのに対し、本作は徹底してその後が描かれています。
    震災が過ぎ去ってから浮き彫りになる問題は、東日本大震災が既に風化しつつある現状を鑑みる限り、単なる過去として読み飛ばすことは難しい。
    かなり重い物語で、気力を削るとられるようでした。
    個々の短編に関しては、ロジックよりはトリック。それも大掛かりな、という感じで奇想が売りのようです。なかでも表題作はバカトリック、多重解決が楽しめる良編です。
    前編後編からなる「仮設の街の犯罪」は、とんでもない伏線にニヤニヤが止まりませんでした。
    本作においてもミステリと震災は見事な融合を果たしているので、震災を描く必要性云々は全くの的外れな批判だと言っておきます。

    0
    2015年08月11日
  • 未明の悪夢

    Posted by ブクログ

    第8回鮎川哲也賞受賞作とのことですが、この年は氷川透、城平京、柄刀一と凄まじい面子が揃っていたようです。そんな中、見事受賞した本作は当初から「メッセージ性が強すぎる」という批判、言ってしまえば社会派を気取るな、という意見が少なからずあったそうです。
    しかし、本作に至っては事件と震災は乖離など起こしてないですし、見事に融合してると言っていいと思います。誤解を恐れずに言うならば、これは一種の異世界本格であり、その世界でしか成し得ないトリックが使われている。ミステリとして、また震災を風化させない1つの物語として良作だと思います。

    0
    2015年08月11日
  • 未明の悪夢

    Posted by ブクログ

    神戸の震災がテーマ、ということで、ちょっと重いかな。。。と少し寝かせてしまった本。
    でも、読み始めたら、一気でした。
    時間のある日でよかった。
    震災を通じて関係ができる人々を、1945年から紹介し始める。
    人って、さっきまで全く関係なくても、ちょっとしたきっかけで知人になったりするんだなぁ。。。と、改めて思う。
    東日本大震災のあった今が、読むときだったのかもしれない。

    0
    2011年05月16日
  • 恋霊館(こりょうかん)事件

    Posted by ブクログ

    読んでいて、なんともやるせない気持ちになった。もしあの大震災がなかったら・・・、人生が狂うこともなかったかもしれないし。
    本書は神戸生れ育ちで、阪神淡路大震災を経験した作家・谺氏の2作目となります。
    1作目「未明の悪夢」も大震災の神戸を舞台にしています。
    もう10年以上経ったんですよね~。人間の記憶って本当に薄れていくものです。
    ましてや実際に体験していないと余計に対岸の火事みたいな感じで尚更です。
    3作目の「赫い月照」も、本書のそれからが描かれています。
    この大変だった惨事を風化させたくない、という著者の意気込みが感じられます。
    さて、本書ですが、これまた切ないです。
    事件もそうですが、それよりも被災者の心情や生活状態など、谺氏だからこんなにリアル感が出せるのだろうと思います。
    もちろん推理小説としても、伏線がうま~く織り込まれ、どんでん返しも面白いですし、探偵コンビもいい味を出しています。
    できれば一作目から読まれることをオススメします。

    0
    2014年08月19日

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