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かつて神戸で女子中学生3人を立て続けに殺害し、うち一人の首を切断するという凄惨な少年犯罪があった。振子占い師の雪御所圭子は、兄によるこの犯行の「謎」への思いを胸に秘めて生きていた。年を経て、神戸市須磨区で、あの神戸児童連続殺傷事件が――。そして、またも須磨区で連続猟奇殺人が起きる! 人はなぜ殺人を犯すのか。人の心の闇へ切り込む衝撃のミステリー。
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Posted by ブクログ
三部作の完結編。現実と創作とが渾然一体になり、現実と創作の境界線が分からなくなるようなミステリー小説。 まずは900ページ近くのボリュームに圧倒され、創作の中で語られる雪御所圭子の驚くべき過去、実際に起きた猟奇連続殺人事件、少しずつ綴られる超越推理小説『赫い月照』とともに進行していく物語の中の猟奇...続きを読む連続殺人事件という構成に頭の中が、数々の殺人鬼に侵食されるようだった。日本人作家で、ここまでシリアル・キラーにこだわり描いた小説にお目に掛かったことは無い。 三部作の完結編であるが、最初の『未明の悪夢』が非常に面白く、気になっていた作家であったが、何しろ寡作ゆえ、殆んど著作を本屋で目にすることが無く、先日、古本屋で第2作の『恋霊館事件』と本作を見付けて、完読することが出来た。 それにしても、不思議な作風の作家である。
三部作のラストです。神戸の震災、児童連続殺傷事件が軸になっています。特に後者の分析は可能性のある一説として、素人にでもわかりやすく解説されていると思います。 かなり重厚な作品なので読むには少し体力が必要です。 またこの話には作中作があり、個人的にかなり面白かった。単体で読みたいくらいでした。 しかし...続きを読む本作は良くも悪くも問題作です。何故作者はああいう終わり方にしたのでしょうか… ちなみに、この三部作は時間軸と登場人物たちは繋がっていますが、それぞれの作品でカラーがかなり違います。全部読んだ印象だと、一冊ずつ別の作品として出しても良かったような気もします。
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