作品一覧

  • 百姓の江戸時代
    -
    1巻990円 (税込)
    江戸時代の日本について、鎖国によって孤立し停滞した封建制社会であったと受け止める傾向がある。また、農民や町人は、厳しい身分制度でがんじがらめの支配を受けていたと信じられがちである。しかし村々に残る資料をみて歩くと、この時代の百姓たちは自ら所有する土地を耕しながら布や酒をつくって店をひらき、さらには寄合の協議で村の運営を動かすこともあったことなどが分かってくる。江戸時代はむしろ、元気な百姓が主役の、近代的な前期資本主義社会だったのだ。支配者史観を覆し、庶民の視点から江戸時代の歴史を読みなおす。
  • 村からみた日本史
    3.0
    1巻715円 (税込)
    これまでの江戸時代史は、支配の側の法・制度・裁判の判決文によって捉えた歴史である。それも歴史には違いないが、歴史の技術はほかにもある。村に出かけ、みずからの目で見、手で触れ、世界史的法則などと言わずにみずからの頭で考える、という技術である。村の史料に焦点を当て、「歴史の見方」を大きく変えるエピソードを満載して、スリリングで新しい歴史観を提示する。
  • 病の世相史 ――江戸の医療事情
    -
    1巻715円 (税込)
    江戸時代の民衆ははたしてどのような医療を受けていたのか。資料を丹念に見直すことで、いままでの歴史学では見えてこなかった、意外に長生きだった老人たち、村で働く多くの医者たちの姿が浮かび上がってくる。百姓たちは、消費生活を楽しみ、健康にも関心を持って、薬草や温泉を生活に取り込み、護摩壇に焚く香料・まじないの力までをフルに活用する。その一方で、科学的・合理的な考え方をする新時代の医者たちがあらわれる。江戸の医療を具体的にいきいきと描き出す「新しい民衆史」。
  • 日本の江戸時代 舞台に上がった百姓たち
    5.0
    1巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本の古い体質のシンボルである江戸時代封建論に真っ向から挑戦する江戸近代論。「検地は百姓の土地私有の確認である」ことを実証し、一揆は幕府の約束違反に対するムラの抗議だとして、日本史全体像の変革を迫る。

    試し読み

    フォロー

ユーザーレビュー

  • 日本の江戸時代 舞台に上がった百姓たち

    Posted by ブクログ

    検地は百姓の土地私有の確認。武士は土地を失なってサラリーマン。百姓は土地を私有し、売買し、商売の資本にもした。E.H.ノーマン以来の江戸封建論、農民窮乏論をくつがえし、百姓の活躍する江戸近代史論。(1999年刊)
    ・時代を創った百姓
    ・序論 江戸時代を考える視点
    ・第一部 時代転換の契機ー金銀山と田畑の開発
    ・第二部 領有から私有へー検地・五公・定免
    ・第三部 変化する幕府法令ー「御触書」と「御触書集成」
    ・第四部 近代の創造ー民衆の自由と生産
    ・終わりにーわたしの江戸時代観

    読んでいて、自分の既成概念が打ち壊されていくのが感じられた。文体も、人文書にしては読み易い。
    果たして、学会ではどの

    0
    2015年02月16日
  • 村からみた日本史

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    “歴史を正論という勝者の観念から現実に引き戻す”

    いわゆる通説というものに異を唱え、農民の真実の姿をあぶり出し、江戸時代をとらえなおす。
    そういう本です。
    つまり本筋ではないんですね、歴史のとらえ方が。
    だからどうにも攻撃的で独断的。

    とはいえ、江戸時代の農民がすべて虐げられ、窮乏生活を送っていたというような今までの歴史観は、私も疑問でした。
    何度も幕府が「倹約令」を出したということは、華美にはしる余裕があったことも事実なのでしょう。

    農民一揆が、暴徒が無計画に破壊しまくるものではなく、破壊すべきもの(農民を虐げ私服を肥やす輩)と、手を出してはいけないもの(庶民の味方)をきっちり区別し、

    0
    2017年03月15日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!