クリエイティブクラスはアメリカから軸を写してきている。アイルランド、ベルギー、オーストラリア、オランダ、では全労働者の三分の一。ニュージーランド、エストニア、イギリス、カナダ、フィンランド。アイスランドでも四分の一。
クリエイティブクラスは科学、エンジニア、建築、デザイン、芸術、音楽、エンターテイ
...続きを読むンメント、法律、ビジネス、金融、ヘルスケアとその周辺領域にいる。クリエイティブ指数ではアメリカはスウェーデン、日本、フィンランドに次いで4位。k
しかしクリエイティブな人たちが選んでいるのは国ではなく、都市。ケンブリッジか、シリコンバレーか、ストックホルムかバンクーバーか、シドニーかコペンハーゲンかを競っている。
グローバルな才能の磁石:ロンドン、アムステルダム、トロント、バンクーバー、シドニー、メルボルン、世界最高の技術、起業、文化におけるクリエイティブな才能の獲得を積極的に競っている。
グローバル・オースティン:バンガロール、テルアビブ、シンガポール、台北、北京、上海。外資の技術系企業を呼び寄せ、高等教育システムを強化し、研究開発に積極的に投資して、自身の文化、ライフスタイルの幅を広げている。
すでにアメリカから優秀人材が流出し始めている。留学生を締め出し、ビザの取得を難しくしようとしている。すでに国際純粋物理学会はアメリカで学会開催することをやめた。アメリカは文化、科学、経済のクリエイティブな外国人の締め出しを始めた。そのような人々はヨーロッパ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドに移ろうとしている。安全面の懸念と科学技術の政治化という動向に注目すれば容易に理解できる。
クリエイティブ経済を自家醸成出来ていない理由はアメリカの二極化。経済格差。
人々は給与で転職するのではなく、「クリエイティビティ」を生かせる仕事をしたがる。給与がいいとか仕事が楽だからではなく、自分のアイデアが貢献できる場所を見つけたのだ。仕事をするのが楽しくなるような仕事。
ハーバート・サイモン、流れ作業の工場とデスクワークは自動化され、その一方でマネジメント、イノベーション、デザインといった分野で新しい仕事が作り出されるだろう。
クリエイティブワークー専門的思考、複雑なコミュニケーション。
クリエイティブ資本:新しいアイデア、新しい技術、新しいビジネスモデル、新しい文化様式。学歴ではなく技能の測定。
学校教育年数よりも識字率の方がよりクリエイティビティを正確に観測できる。つまり自立的なクリエイティビティを思考力が重要。(より本質的な価値基準、学校は何のためにあるのか、学ぶため、思考力を鍛えるため。自習の強みというものか。)
教育システムの確立が国の繁栄に重要なのはもちろんのこと、子供たちや若者を机に向かわせた日数では将来その子がどのようになるかがわからないように、その集合体である社会の将来もわからない。本来は教室の内外での学習において、クリエイティブな問題解決の基礎と応用の両方を教えることが必要なのである。
「人的資本の蓄積は先進国の長期的な経済繁栄に関わっている」
すべての人がクリエイティブ。それは受け継いだり、社会カテゴリーに影響されるものではない。
クリエイティブ経済は精神的につまらない仕事からの解放。経済発展のT。テクノロジー、タレント、トレランス。クリエイティブな時代にはとくにトレランス。集積の進んだ都市において生産性が高い。都市が人的資本を増加させる機能「ジェインジェイコブズ的な外部効果」(都市の役割を人的資本の集積と増大への貢献にあると考え、人的資本が多ければ多いほど都市の成長は速まり、その都市化がイノベーションと生産性を増加するカギになる、
寛容性とは単に異質な人を受け入れることではない。開放的で包容力があり、最もクリエイティブな人が集まってくる場所は差異を受け入れて生産的に吸収していく。標準から外れたアイデアや情報に寛容であることは経済的に不可欠。移民、芸術家、ゲイ、人種間融和への寛容性と経済成長の相関。
移民は概してアメリカ生まれの市民を補完するスキルを持っており、たとえ同じレベルでも問題解決の方法や発想、適応の仕方が異なるので互恵的な学習が起こりやすい。ハイテク産業とクリエイティブ産業によく起こっている。もう一つはアメリカ人には提供できない貴重なサービス。イタリア人スタイリスト、ロシア人バレエダンサー。それぞれが固有のスキルを持ち寄る。その結果時代が繁栄する。
古典的なゼロサムゲームは協力に時間がかかり社会進歩が遅く、経済成長も進まない。原材料や所有は価値を失い相対的にアイデアが経済価値を生むようになる。知識には競争相手がなく、他人の使用を部分的にしか排除しない。(古典世界では知識にもまるで所有権があるかのように扱われてないか?)ポスト物質主義の社会資本に基づく経済では人々限界まで挑戦し、権威に従うのをよしとせず、自己表現や新しいアイデアに興味をもち、知識の公共財としての性質を利用する。
ジェイコブズ:反映する都市と淀んで衰退する都市を分けるは「鎮静者」の存在。政治、企業、市民社会のリーダー、あえて邪魔したりする