鈴木恒男の作品一覧

「鈴木恒男」の「巨大銀行の消滅」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 巨大銀行の消滅 長銀「最後の頭取」10年目の証言
    3.8
    日本長期信用銀行が経営破綻して十数年が経過した。これまで、1997年、1998年の金融危機における銀行などの破綻のいきさつなどについて、当時の経営当事者の口から、その実情が語られることは皆無に等しかった。それには理由があった。銀行が破綻した当座は、彼らが何を言っても、単なる保身や責任逃れの言い訳だと片付けられ、逆に、歴代の経営陣や銀行という組織体のずさんさを指弾する材料にされた。そのため関係者は身を固くしてマスコミの熱心な取材要請をかたくなに断り続けた。当事者が裁判の制約から解放されて、様々な発言をするまでには、「事件」が「歴史」となる十数年の歳月を必要としたのである。世界的な金融の混乱や信用収縮の暗雲に覆われている現在、長銀破綻の今日的な意味が浮かび上がってくる。企業ガバナンスのあり方、規制緩和の進め方とセーフティネットの構築、市場の暴力的な動きに対する対応、危機管理における政治と金融当局の役割、そして法の適用と司法の役割など示唆するものは多い。 ※本書は2009年1月に東洋経済新報社より刊行された『巨大銀行の消滅』を電子書籍化したものです。

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ユーザーレビュー

  • 巨大銀行の消滅 長銀「最後の頭取」10年目の証言

    Posted by ブクログ

    グループ会社の管理責任が曖昧
    貸出しに関しては結果報告のみ
    関連会社トップの暴走を止められない親会社のトップ
    危機を未然に防ぐための規制や指導に縛られていた半面、行政依存体質を生み組織の存立を賭けた大胆な経営戦略や自主的なガバナンスの芽を摘んできたとも言える。
    行政との距離も近い存在とみなされ国や日銀の指導に従順の優等生でもあった。

    0
    2019年04月12日
  • 巨大銀行の消滅 長銀「最後の頭取」10年目の証言

    Posted by ブクログ

    当事者として言いたいことはあるのはわかるし、事実は事実としてわかりやすく書かれている。マスコミ報道による株価の下落、公的資金の導入に対する批判からスケープゴートを求める行政があったのもその通りだろうし、ソフトランディングも可能だったのかもしれない。それでも長銀自身の責任や経営判断のミスが破綻の最大の原因だろう。今だからそう言えるのだとしても。

    長期信用銀行設立の目的は戦後復興を支えるため、特に重化学工業を中心に長期の設備投資資金を供給することにあった。長信銀には金融債の発行が特権的に認められ資金調達手段はあったが、製造業大企業の資金需要が構造的に減り続け非製造業向けの貸し出しを拡大し始めてい

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    2015年10月24日
  • 巨大銀行の消滅 長銀「最後の頭取」10年目の証言

    Posted by ブクログ

    長銀が誕生してから破綻するまでを回想した本。バブル期の企業の盛衰の象徴ともいえる出来事だったともいえる。マスコミの報道(検察の情報?)がいかに偏ったものであるかも明示してくれます。当時の新聞を片手に併読したら、もっと面白いかも。

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    2012年12月30日
  • 巨大銀行の消滅 長銀「最後の頭取」10年目の証言

    Posted by ブクログ

    検察問題その他の追及で有名なフリージャーナリスト岩上安身氏がtwitterで勧めていたため、興味をそそられ、手に取った。長銀最後の頭取、鈴木恒男氏が被告となった「粉飾決算・違法配当」をめぐる刑事・民事事件の判決・決定(刑事は最高裁で逆転無罪、民事は勝訴)を受け、長銀が、政治、大蔵省、マスコミの一挙一足に翻弄されながら消滅していく様を、淡々と綴った本である。

     私は当初、村木厚子内閣府政策統括官が検察の取り調べ等で陥れたのと同様に、鈴木氏が国策捜査の一環として、検察に巧みに誘導されていく様に関する、客観的な記述を求め、この本を手に取ったわけであるが、残念ながら、当該記述は僅少である。その意味で

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    2010年11月18日
  • 巨大銀行の消滅 長銀「最後の頭取」10年目の証言

    Posted by ブクログ

    旧長銀の破綻劇の一部始終です。金融を学んでいないとちょっと読みづらいかもしれません。

    世はバブル崩壊後。当時小学生ですが、なんとなく新聞を賑わせてましたのを覚えてます。日本発金融危機だけは回避したいという筆者の思いを常に感じながら読んでました。ベアーやリーマンやらの経営陣もこう思ってたんでしょうかね。

    今回の投資銀行とはやってることは違うけど、本質的に「金」を追い求めて時代の変化についていけずに破綻したとう点では同じなのではないでしょうか。

    けっこう勉強になった本でした。。。

    0
    2009年11月21日

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