エマニュエル・ドンガラの作品一覧

「エマニュエル・ドンガラ」の「世界が生まれた朝に」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 世界が生まれた朝に

    世界が生まれた朝に

    小説・文芸

    4.7
    1巻1,760円 (税込)
    マンクンク、おまえは破壊者だ! 訳者・高野秀行が学生時代に出会い、誰に頼まれたわけでもなく訳してしまった、魅惑の書 これぞまさに世界文学が待望していた小説――野崎歓(解説より) 「《力》と、《力》に敬意を捧げる夕ムタムをひっくり返す者」と運命づけられ、大河に、氏族の王に、植民地支配の異人に、そして、自分の社会そのものに挑んでいった永遠の革命児マングラ・マンクンク。 コンゴのとあるバナナ畑で孤独な生を受け、《知》と《力》を追及し、長じては偉大な「ンガンガ」(呪術師)となった男が、半世紀に及ぶ試練の旅を乗り越えて、最後に見たものとは……。 神話的世界から、急激な近代化による矛盾まで、一人の人間の一生を通してアフリカ共通の歴史を描き出す、アフリカ版「百年の孤独」

ユーザーレビュー

  • 世界が生まれた朝に

    Posted by ブクログ

    百年の孤独味、感じた。ループしている、抜け出せない息苦しい感じとか、気づいた時には遅い、とか、自分ではどうすることもできないような大きな流れみたいなものに乗っている。生きていくということは、そういうこなのか。

    自分の役割に気付くというか、自分の役割はこれ!と決めて(外からの力も多分にある)、人生を切り開いているところが印象的。

    海外小説って、私にとって想像がし辛くて、なかなか読み進められないものも多い中、高野さんの翻訳は読みやすかった。これを大学生のときに翻訳したんだ、、!高野さんのことがますます好きになった一冊!

    0
    2026年11月01日
  • 世界が生まれた朝に

    Posted by ブクログ

    裏表紙にアフリカ版「百年の孤独」ってあって、読まなきゃ!って。
    個人的には2026年ベストの一冊。あくまで2026年に私か読んだもので。
    先祖の霊、呪術、伝統社会などのアフリカ文化が現代文明に飲み込まれるさまを描いているのに、普遍性がある。
    そして根底には哲学的なものもあるのに、エンタメ性まで。
    素晴らしい。
    翻訳の高野秀行は、大学7年生のとき卒論で本著の翻訳を出したら、翻訳は認めないが本著の研究ならOK、ということで、論文書いてクリアしたらしい。よかったね。おかげで私もいい作品読めました。

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    2026年09月18日
  • 世界が生まれた朝に

    Posted by ブクログ

    解説でこの作品の普遍性について言及されていたが、これは本当にそう。
    どうして文字もなかったコンゴの世界で、オフィスで凝り固まった仕事を破壊して効率化してる今の私が描かれているのか。
    アップデートされ続ける社会でどう生きるべきなのか学べる。
    小説としても純粋に面白い。
    鬱憤を溜めた人が爆発する瞬間がいちいち楽しいし、作戦を話していたらいつの間にか現実になってるテクニックも驚くほどスマートでオシャレ。
    アフリカ文学をもっと読みたくなる。

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    2026年09月14日
  • 世界が生まれた朝に

    Posted by ブクログ

    1人のコンゴ人の人生を綴った物語。呪術や非現実的な現象、氏族の伝統への縛りから、アフリカ各国が経験した植民地主義と抵抗の歴史まで、とにかくそういったことに翻弄される主人公の、力と知への探究心が凄かった。そして、無敵だった主人公に「老い」がやってきた時、少し胸が痛くなった。

    私の推しである高野秀行氏が、大学時代に作者の弟と知り合いだった関係で、ひょんなことから原稿を読む機会があり、めちゃくちゃ感動してそのまま日本語に訳したのがはじまりだそう。

    作者はこの物語を15年かけて書いたという。
    こんなスピードで読み進めていいのか、作者に失礼ではないか、と思うが、とにかくページをめくる手が止まらなかった。素晴らしい作品。

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    2026年09月10日
  • 世界が生まれた朝に

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「力」と「知」の物語。

    植民地化や差別の歴史。
    アフリカ(コンゴ)出身の作家が、当事者としてどう描くのか。被害の歴史だけでなく、さまざまな葛藤を抱える人物として描かれていたのがよかった。

    というのも、主人公のマンクンクは、自分の民族の伝統や習わしに疑問を持つ反逆児だ。
    異人がもたらした衝撃に心を傷めながらも、その利用の仕方によっては、自分たちが行き詰まりから抜け出す機会になり得ると考えている。
    けれど、良くも悪くも自分のルーツからは逃れられない。そんな彼の孤独な戦いが心に残った。

    文字のない世界に生きる人々にとって、文字は知識や情報を伝え、蓄積するための道具であり、異人の「力」の象徴のひとつでもあった。
    その反面「思考を要約する記号」と作中では呼ばれるが、言葉にすることでさまざまなものが削ぎ落とされ、圧縮されてしまうのはわかる気がする。

    一生をかけて追い求めてきたものの正体に気づき、最後には言葉を手放すマンクンク。最後の2ページで、それまで読んできた物語の印象がガラッと変わった。物事を言葉にして説明できることと、本当にそれを「知る」ことは、同じではないのかもしれない。

    著者のエマニュエル・ドンガラが、旅をしながら15年かけて修正を繰り返し、日本でも数ページ執筆したというエピソードも素敵だ。訳者の高野秀行さんとこの物語の出会いも。
    アフリカ版『百年の孤独』とも呼ばれる本作。文庫化をきっかけに、こういう本に出会えたのは嬉しい。

    0
    2026年10月24日

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