江口大和の作品一覧
「江口大和」の「取調室のハシビロコウ :黙っていたら、壊された。ある弁護士の二五〇日勾留記」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「江口大和」の「取調室のハシビロコウ :黙っていたら、壊された。ある弁護士の二五〇日勾留記」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
またしても人質司法の本。検察の本。
どう考えてもやばい組織だ。
一部の人間、と先日の佐藤優さんの本は言ってたけど、
これだけあちこちで声が上がる、ということは、
異常なのだ、きっと。
声を上げられず、虚偽の自白をしてしまった人も相当いるだろう。
そういう人は黙殺される。
もしかするとそのまま死刑に処された人がいるかもしれない。
冤罪。
この著者も冤罪。
会社のトラブルの弁護をしていて、口裏を合わされ犯罪者に仕立て上げられた。
取り調べ段階ですべて話をしたからと、逮捕後は完全黙秘を貫いたが、
それでも執拗に罵詈雑言を浴びせられ、いつまでも拘留が続く。
尋問が続く。
まあその限りにおいてはほかの方々の人質司法と変わりはないが、
一点面白い、と言っては失礼だが、著者の心の動きを示す文章が興味を引いた。
カルロス・ゴーンの逮捕、保釈、である。
罵詈雑言で打ちひしがれていた心が、ゴーンさんのことで励まされたというのだ。
ある意味仲間意識。
人は一人では生きていけない。その典型だ。
著者はこのことで自分を客観視し、心の持ちようで人は変わる、ということを思い知る。
それでもめげるときもあるが、立ち直る気持ちがある。
ゴーンさんの存在は大きかったようだ。
ようやく保釈され、子供に会うが、なん百日も離れていては人見知りされる。まだ1歳。
自由を奪われる、それも理不尽に、国家権力に。
許しがたいなあ、耐え難いな。
自分はそういう目に遭う可能性は低いと信じているが、どこで何が起こるかわからない。
検察も、裁判所も、変わる時だ。
プロローグ それはある日、突然に
第1章 しゃべらなければ終わらない
第2章 時間と名前が消える部屋
第3章 再スタートの甘い誘惑
第4章 見えない敵に悩む日々
第5章 思い出ぶかい隣人たち
第6章 再会までの長い道
第7章 負けてもふたたび立ちあがる
最終章 やられっぱなしじゃいられない
補論 人質司法とはなにか
Posted by ブクログ
著者は弁護士。ある日突然犯人隠避教唆の疑いで逮捕される。任意の取り調べでは犯行を否定、逮捕されてからは黙秘を貫く。
日本の「人質司法」の過酷さを暴きます。黙秘は憲法に定められた権利であるはずなのに、検察、裁判所は人質司法によって実質的に無効化します。そのやり口が暴かれます。
無罪が推定される被疑者を勾留しての検察の取り調べ等は、肉体的にも精神的にも拷問でしかないことが暴露されます。
著者がこの拷問に耐え、なんとか肉体と精神を保ち得たのは、教養、弁護士であるという法の知識、家族を含めた信頼できる支援者の存在などによるのでしょう。
権力に逆らうとこうなる、ということ。憲法36条「公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。」なんて完全に無視。推定無罪の原則も無視。先進国に比べると異常に長い起訴前の勾留も問題にしない。何もかもが恐ろしい。