作品一覧

  • トランスジェンダー問題――議論は正義のために
    4.3
    1巻1,760円 (税込)
    トランス女性である著者が、トランス嫌悪的な社会で生きるトランスの現実を幅広い分析によって明らかにする。不十分な移民政策、医療体制の課題など、英国の抱える問題は日本と共通するところが多く、本書は日本の「トランスジェンダー問題」を考える上でも大いに参考になる。 議論は知識を踏まえ、事実に基づき、正義のために行われなければならない。 「女が消される」「性犯罪が増える」「多くの人が性別移行を後悔する」 ――「トランスジェンダー問題」にまつわる数々の虚偽(デマ)から解放される時が来た。 これは全身全霊で推薦すべき、正義の書だ。 ――李琴峰(芥川賞作家) トランス女性はどちらのトイレを使うべきかというような、反対派によってでっち上げられた「問題」ではなく、当事者の経験する本当の「問題」を論じている。 20年以上コミュニティに関わるわたしから見て、ひろく一般の読者にお勧めできるはじめてのトランスジェンダーについての本。 ――小山エミ(シアトル在住活動家、脱植民地化のための日米フェミニストネットワーク共同創設者、性労働者の権利と安全のための連帯代表)

ユーザーレビュー

  • トランスジェンダー問題――議論は正義のために

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    LGBTQ+差別の問題を正確に知る為に欲しく、以前購入したが少し読んで「積読」状態となった。
    「ブレンダと呼ばれた少年」はノンフィクションでも小説のスタイルなので、アメリカ文学を味わう事が強いられるので尺が長過ぎて早々にめげた。本書は論文なのでこれよりはとっつき易そうだが、それにしても分量が多い。大変だが頑張ろうと思う。

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    2025年03月30日
  • トランスジェンダー問題――議論は正義のために

    Posted by ブクログ

    ネット言論でのパニックめいたトランスヘイトに左右されないため、まずはトランスジェンダーの人々がどのような状況にあるかを知るべきだろう。英国の事例が中心ではあるが、解説や訳者解題まで読むことで、日本の状況についてもある程度の理解を得られる。右派のトラスフォビアは今に始まったことではないが、驚くべきはマイノリティ側から社会変革を求める左派にもトランス排除の言説に取り込まれる層がいるということだ。そこにあるのは、かつて白人フェミニズムが犯してきたような権利獲得の力学であり、つまるところ更なる弱者を維持しようとするシステムである。ある程度 フェミニズムを理解したと考えている層にこそ、次なる連帯のために

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    2023年03月27日
  • トランスジェンダー問題――議論は正義のために

    Posted by ブクログ

    これは現在まかり通っている不正義についての正義の書であり、当事者たちが直面させられている絶望に対する希望の書だと思う。
    そしてその不正義も絶望も生み出しているのはシスヘテロ優位のジェンダー規範であり、その恩恵に預かる我々(僕含め多くのシス男性)であることを決して忘れてはならない。
    僕は加害者でもある以上、安直な連帯は許されないと思う。それでも、なんとか連帯できる手立てを探し続け、この不正義を変える義務が僕にはある。

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    2022年11月03日
  • トランスジェンダー問題――議論は正義のために

    Posted by ブクログ

    ある日、何かと強い意見がある同僚が、トランスジェンダーへの配慮が行き過ぎているのでは、と言った。オールジェンダートイレとかはやりすぎ。彼らは心の中でだけ思っておけばいい、そこまでは何も批判しない、という。ほとんどマジョリティの要素ばかりの彼のそのえらっそうな言い草に心底腹がたって反論したが、ずっとこれまで遠慮して我慢してきたのに、それはあんまりなのでは、というようなぼんやりしたことしか言えなかった。その時思い浮かんだのは1人トランスの知り合いのことだった。まだトランジションの途中で、ぱっと見て男性だったことがすぐ分かる容姿だった。海外で買い物に付き合ってくれた時、モールのトイレには行けないから

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    2025年06月08日
  • トランスジェンダー問題――議論は正義のために

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    トランス男性/女性という言葉自体、ジェンダーのカテゴリーは2つだけしかないという考えに異をとなえる人からすると不適。
    今日におけるトランスジェンダー問題とは、シスがトランスとの共存の中で発生する問題であり、トランスが直面している問題ではない。
    家庭内暴力のシェルターは深刻なまでにジェンダー化されており、トランスを念頭に置いていないため、ホームレスや殺人事件につながっている。
    暴力の脅威があるせいで、多くのトランスが自分の外見を変えるか、公共喰うy間を通る仕方を変えるか、どちらかを選ぶように強いられていると感じている。
    不遇にある人々から、ラディカルで怒りっぽく、品が悪い人々によって運動が奪われ

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    2023年09月10日

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