遠藤浩二の作品一覧
「遠藤浩二」の「追跡 公安捜査」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「遠藤浩二」の「追跡 公安捜査」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
大川原化工機の事件は、逮捕されその後起訴が取り下げられたことは認識していたが、その程度だった。その後あまりに不誠実な実態をNHKの番組を見て知り愕然としたし、この著者の記事も新聞で読んで注目していた。最近村木厚子さんが、刑事司法制度の闇を記した著作を出したこともあり、この本を読んでみた。結果、國松長官の件も含め、警察、検察への不信や憤りしか湧いてこない。そういう組織に居続けて、正気を保つことはかなり難しいだろうと思う。だからといって、正気の人が耐えられずに組織を辞めてしまうと、それはそれで組織のヤバさの濃度が上がる訳で。組織の自浄作用なんて、私の知る限りそうそう働かない。
真実と正義を尊重しない権力者があまりにも多すぎる昨今、時間とお金をかけることができる正気の記者に、ぜひこれからも調査報道をお願いしたい。
Posted by ブクログ
国家権力の犯罪=大川原化工機事件の取材を通じて公安・検察・裁判所の共犯関係を暴く。
何よりも無実(というかでっち上げ)の罪で逮捕され長期間勾留され、体調悪化で癌が発見されたにもかかわらず、保釈請求が認められず十分な治療を受けることがかなわず逝去された顧問の相嶋さんと家族の無念さは想像を絶する。
公安の自分たちのでっち上げストーリーを十分に検証することもなく、立件に不都合な証拠や事実は隠滅し自らの組織と出世欲と保身にまみれた輩に権力を保持させることの恐怖と権力を抑制させるための有効な機関が不可欠と感じる。
本来その役割をするべき検察も事件を立件する実績重視から人権を軽視した捜査手法がまかり通ることを許す結果となり、更に人権の砦たるべき裁判所が保釈請求の際に通り一遍なお役所仕事でなく個々の事件の具体的な実情に踏み込んだ判断(人の生命身体に関わる)が強く求められる。
そうでなければいつまでたっても司法の真の独立=国民の信頼を勝ち取ることはできないだろう。
本書出版後国家賠償訴訟の控訴審で今年6月の原告側=大川原化工機側が勝利し、国と東京都が敗訴=1億6600万の賠償を命じる高裁判決が出され確定した。
出来れば勝訴までの事実を捕捉する増補版の出版が期待される。
Posted by ブクログ
警視庁長官狙撃事件と大河原化工機事件。警視庁公安部が犯した大きな過ちを取材したもの。
警視庁長官狙撃事件において、公安部は一貫してオウム真理教」の犯行と断定して捜査を進め、時効を迎えたが、筆者は「真犯人の支援者」と接触し、また、別の見立てをしていた刑事部が結成した特命捜査班も取材、真犯人にたどり着いている。
大河原化工機事件においては、国家賠償請求訴訟における現職警察官の「捏造」という証言を契機に取材を進め、公安部内部での力学も含め、冤罪事件の全容を描いている。
筆者の取材による記事が裁判の証拠にも使われるほどの綿密な取材であり、ジャーナリズムにはこういった地道で社会的な意義のある調査報道を期待する。
【目次】
序章 法廷で飛び出した爆弾発言
第1章 未解決事件の真相を追う
第2章 公安と特命捜査班
第3章 なぜ事件はつくられたのか
第4章 公安に狙い撃ちされた企業と人
第5章 次々浮上する捜査の問題点
第6章 正義のありか
付録