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  • デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき
    3.9
    1巻4,400円 (税込)
    〈画面越しで虚空に向かって初めてメッセージを送り、短い小休止のあとに、見ず知らずの人から返事を受けたときは、わくわくした。黒いガラスにただ単色の文字が見えただけだったが……(本書第2章より)〉テクノロジーと自由を誰よりも愛したサイバーリバタリアンのジョン・バーロウ、人々の信頼を裏切る中央当局を排除するために仮想通貨Bitcoinを世に放ったサトシ・ナカモト、完全な自由市場のはずが「ソ連2.0」へ傾くUberの創設者トラビス・カラニックとギャレット・キャンプ、宇宙にまで手をのばすAmazonの皇帝ジェフ・ベゾス……。これらデジタルプラットフォーム君主たちの野望や、栄光と蹉跌の経済学的メカニズム、そして彼らに抗った人々を、生い立ち・思想・行動の面から、ストーリーとデータで描く。デジタルテクノロジーを駆使する彼らが直面する、中世ヨーロッパやソ連の人々と共通の課題とは?自由のためのプロジェクトが不自由をもたらすのはなぜか、君主への反乱の成否は何が決めるのか、デジタル帝国が強大な力を握ることの問題はなにか……。サイバーリバタリアンの理想が生んだ「雲の上の帝国」と、地上の国家の比較から、私たちがコントロールを取り戻す道筋を引きだす希望の書。プラットフォームも、国家も、重要なのは「制度」だ!

ユーザーレビュー

  • デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき

    Posted by ブクログ

    これはすごく良い本。骨太で読むのに時間がかかったがそれだけの価値のある本。
    感想を言えば、IT企業の技術を使えば全ての問題が解決するという風にナイーブに考えていた自分が恥ずかしくなったというもの。

    ネット社会の黎明期から、順に有名企業の成り立ちと課題そして彼らのとった解決策とその解決策が彼ら自身が目指していた理想といかに乖離してしまったかが分かりやすく論じてある。この本を読むと、中世から現代に向かって「国家」のような様々な仕組みが必要になったのと同じ事が、IT 企業でも起きているということがよくわかる。社会学、経済学、政治学といったいわゆる「文系」学問の大事さを再認識した。

    以下、最終章か

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    2025年08月15日
  • デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき

    Posted by ブクログ

    まだ子どもの頃、インターネットに抱いていた幻想を思い出しながら読んでいた。自由で誰でも世界中と繋がれて素晴らしい世界を作るんだというイメージがあった。今のインターネットにはプラットフォーマーがいて、それらがどのようにして現在に至るのかを知ることができた。

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    2025年08月15日
  • デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき

    Posted by ブクログ

    章ごとにテーマや取り上げるテック企業が小気味よく配列されていて、進行中も読後の記憶の足がかりとしても助かった。
    テクノロジーの進歩史として、日本や海外それぞれの過程を取り上げたビジネス書的なものも楽しめるが、それらが独占的地位を占めていく過程で生まれるデジタル農奴といった問題に切り込んでいくさまは、かつてのインターネット黎明期の主張や、起業家の高邁なアナーキスト的志向とは相反して、実態として興味深いが「消費者」として果たしてどう向き合っていくべきか。

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    2025年06月07日
  • デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき

    Posted by ブクログ

    巨大テック企業はいまや国家を超える規模になった。これらの企業は立ち上げた時点では自由を標榜し、中央集権体制や既得権力層を嫌っていたはずなのに、いまや規約という法律、国境を越えた独占と囲い込みで、自らが独占的権力者となっている。
    巨大テック企業を立法・行政・司法の観点で見たときに、経済の自由に任せた結果から三権分立が機能しておらず、立法と行政が重複して司法は機能していないとする視点が興味深い。

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    2025年07月15日
  • デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき

    Posted by ブクログ

    人間のやることは技術が発展しても変わらないのか?
    AIか発達しても同じことが繰り返されるのか?
    技術がとことん発展すると変わるのか?
    考えさせられる

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    2025年08月21日

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