作品一覧

  • デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき

    デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき

    ビジネス・実用

    4.1
    1巻4,400円 (税込)
    〈画面越しで虚空に向かって初めてメッセージを送り、短い小休止のあとに、見ず知らずの人から返事を受けたときは、わくわくした。黒いガラスにただ単色の文字が見えただけだったが……(本書第2章より)〉テクノロジーと自由を誰よりも愛したサイバーリバタリアンのジョン・バーロウ、人々の信頼を裏切る中央当局を排除するために仮想通貨Bitcoinを世に放ったサトシ・ナカモト、完全な自由市場のはずが「ソ連2.0」へ傾くUberの創設者トラビス・カラニックとギャレット・キャンプ、宇宙にまで手をのばすAmazonの皇帝ジェフ・ベゾス……。これらデジタルプラットフォーム君主たちの野望や、栄光と蹉跌の経済学的メカニズム、そして彼らに抗った人々を、生い立ち・思想・行動の面から、ストーリーとデータで描く。デジタルテクノロジーを駆使する彼らが直面する、中世ヨーロッパやソ連の人々と共通の課題とは?自由のためのプロジェクトが不自由をもたらすのはなぜか、君主への反乱の成否は何が決めるのか、デジタル帝国が強大な力を握ることの問題はなにか……。サイバーリバタリアンの理想が生んだ「雲の上の帝国」と、地上の国家の比較から、私たちがコントロールを取り戻す道筋を引きだす希望の書。プラットフォームも、国家も、重要なのは「制度」だ!

ユーザーレビュー

  • デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき

    Posted by ブクログ

    テックリバタリアンたちが思い描いた理想のデジタル社会の夢がことごとく破れ、結局は今と同じような一部の権力者による統治という姿に落ち着いていくのがなんとも皮肉で面白いです。テクノロジーを使っているのは人間であり、結局は利己的な面も含めた人間の特性によって社会が動くことに変わりはないということでしょうか。

    結局はプラットフォームの運営側が権力になる皮肉。グローバルな労働プラットフォームが賃金低下をまねき、地理的な国境の代わりにプラットフォームが国境になる皮肉。ネットの自由市場がアルゴリズムによる計画経済になる皮肉。信頼がコードに置き換わるが、運用のためにそのコードを人間が書き換える皮肉。

    0
    2026年08月29日
  • デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき

    Posted by ブクログ

    プラットフォームと国民国家それぞれの発展の関連付けはとても面白い。
    そして今のプラットフォームの顛末に至る描写は多少脚色があったとしても説得力がある。

    0
    2026年02月04日
  • デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき

    Posted by ブクログ

    これはすごく良い本。骨太で読むのに時間がかかったがそれだけの価値のある本。
    感想を言えば、IT企業の技術を使えば全ての問題が解決するという風にナイーブに考えていた自分が恥ずかしくなったというもの。

    ネット社会の黎明期から、順に有名企業の成り立ちと課題そして彼らのとった解決策とその解決策が彼ら自身が目指していた理想といかに乖離してしまったかが分かりやすく論じてある。この本を読むと、中世から現代に向かって「国家」のような様々な仕組みが必要になったのと同じ事が、IT 企業でも起きているということがよくわかる。社会学、経済学、政治学といったいわゆる「文系」学問の大事さを再認識した。

    以下、最終章から引用。ネタバレかもしれませんのでご注意下さい









    実際のところ、彼らの試みが失敗に終わったのは、たとえインターネット上であっても、技術者は全能ではなかったからだ。そこでは彼らのコントロールを超えた社会的、経済的な力がはたらいており、その力こそが、それぞれの制度がうまく機能するかどうかを左右するのである。

    非公式で、分散化され、非強制的で大規模な社会秩序を実現するというバーロウ主義者の考えは、故意ではないにせよ、人間が持っている難儀な本質に屈したのだ。理想として掲げたものは、悪人によってというよりも、その純粋さによって裏切られたのだ。

    したがって、いわゆるテック企業の多くが今用いているのは、ある意味、従来型の政治術にすぎない。シリコンバレーの技術者は、国家がすでに経験した多くのことをトライアルアンドエラーによって再発見しているという意味で、経済を再発明しただけだと言える。

    その逆もまたしかりだ。国家が伝統的にやっていることというのは、ある意味、単なるテクノロジーである。世界で最初のデータベースは、古代メソポタミアの帝国における税と行政に関する記録だった。 古代帝国もまた、地図、郵便網、そろばん、数学的アルゴリズム、そして所有地を管理するための暗号を開発した。近年でも、国家がコンピューターやインターネット、全地球測位システム(GPS)の開発を推進している。国を治める術のほとんどは、情報処理やコミュニケーションが別の形式に置き換わったものであり、それゆえ、情報やコミュニケーション技術がつねにその根幹であることは変わらない

    0
    2025年08月15日
  • デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき

    Posted by ブクログ

    まだ子どもの頃、インターネットに抱いていた幻想を思い出しながら読んでいた。自由で誰でも世界中と繋がれて素晴らしい世界を作るんだというイメージがあった。今のインターネットにはプラットフォーマーがいて、それらがどのようにして現在に至るのかを知ることができた。

    0
    2025年08月15日
  • デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき

    Posted by ブクログ

    章ごとにテーマや取り上げるテック企業が小気味よく配列されていて、進行中も読後の記憶の足がかりとしても助かった。
    テクノロジーの進歩史として、日本や海外それぞれの過程を取り上げたビジネス書的なものも楽しめるが、それらが独占的地位を占めていく過程で生まれるデジタル農奴といった問題に切り込んでいくさまは、かつてのインターネット黎明期の主張や、起業家の高邁なアナーキスト的志向とは相反して、実態として興味深いが「消費者」として果たしてどう向き合っていくべきか。

    0
    2025年06月07日

新規会員限定 70%OFFクーポン 今すぐGET