作品一覧

  • 増補版 敗北を抱きしめて 第二次大戦後の日本人 上
    4.3
    1~2巻3,300~3,520円 (税込)
    敗戦後日本人の苦難の歩みを描いて,日本中に感動を巻き起こした名著の写真増補版.旧版の2.5倍以上に増補された貴重な写真は,著者みずからによって本文といっそう緊密に組み合わされ,敗北を抱きしめて立ち上がった民衆の類まれな経験を語り尽くす.ヴィジュアル史料と文字史料が織り成す陰影深い戦後史像の誕生.

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ユーザーレビュー

  • 増補版 敗北を抱きしめて 第二次大戦後の日本人 下

    Posted by ブクログ

    日本人がいかに占領期を生き、変化を受け止めて来たかを庶民から天皇までの立場から、著述する大著。
    アメリカに追従し、「従属的独立」をしなければならなかった保守政治家の葛藤と矛盾も感じられた。また、この矛盾は現代の日本社会をその根本から見つめ直すためにも必要な視点です。

    刊行当時は戦中派も存命でしたが、近年は戦争経験は限りなく薄れ、民主改革の所産(平和と民主的なもの)は風前の灯。一度、原体験に立ち帰ってこの国のかたちを見つめ直すことも必要でしょう。

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    2025年04月16日
  • 増補版 敗北を抱きしめて 第二次大戦後の日本人 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    昨年読み終えた本だけど、改めて...


    20年以上前の本だけど、第二次世界大戦後の日本人の姿が、残酷なほどリアルに描写されていました。
    著者の冷静で深い考察がとても面白く、非常に興味深い内容でした。

    ・天皇は屈辱的な敗北宣言を日本の戦争行為の再肯定と天皇の超越的な道徳性の再確認へと転換しようとした。

    ・分割占領だったドイツとは異なり、日本は米国一国による占領のため日本が被害を与えたアジア諸国が日本占領において重要な役割を得られなかった。

    ・敗戦後の飢餓と虚脱状態によって日本人が自分自身の悲惨さに囚われてしまった。
    →日本人の加害者意識より被害者意識が強まった。

    ・占領軍による植民地主

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    2022年04月24日
  • 増補版 敗北を抱きしめて 第二次大戦後の日本人 下

    Posted by ブクログ

    第二次大戦後の連合国占領時代の日本および日本人についての記録の下巻。

    本書のハイライトの一つは、第12章・13章の日本国憲法の制定にかかる部分だと思う。GHQ側が示した憲法草案(それは現在の日本国憲法に近いものである)に対して、当時の日本政府側が抵抗を示し、論争と駆け引きが行われる部分である。
    本書によれば、日本政府側が最も抵抗を示したのは、「誰に主権があるのか」という部分であった。GHQ草案が「主権在民」とし、主権は国民にあるとした草案を示したのに対して、日本政府ははっきりと反対の姿勢を示す。現在の日本国憲法の前の憲法、すなわち、大日本帝国憲法においては、国民は天皇陛下の「臣民」であり、軍

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    2021年08月09日
  • 増補版 敗北を抱きしめて 第二次大戦後の日本人 上

    Posted by ブクログ

    副題が「第二次大戦後の日本人」。
    第二次大戦の敗戦後、アメリカを主体とする連合国の占領軍が日本に上陸した。1945年8月の終戦からさほどの日数は経っていない。本書は、占領下の日本および日本人のふるまいの記録である。
    筆者のジョン・ダワーは本書発行当時、MITの教授。歴史学者と思うが、学者の著書らしく事実関係を丹念に整理し記録している。1945年からの数年間のことが主題ではあるが、発行は2001年と比較的新しい(それでも20年が経過しているが)。
    本書の説明にも書かれているし、本文中の筆者の筆の運び方もそうだが、この時期の日本・日本人について、筆者は、「勝者による上からの革命に、敗北を抱きしめな

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    2021年08月08日
  • 増補版 敗北を抱きしめて 第二次大戦後の日本人 下

    Posted by ブクログ

    最期の1ページまで、貪るように読みました。
    本当におもしろかった。

    今の日本について、常々不思議に思っていたことの答え、というか、なぜそうなのか原因みたいなものがいくつか書かれてあって、「なるほど、そういうことか」と思った。

    たとえば、多くの日本人の中に強くある、戦争の被害者意識。
    大人から子供まで、どうしてこんなにも「被害者」としての意識が強いんだろう、と常々疑問だった。海外が日本を見る目と真逆なだけに。
    私は、小林よしのりはじめ、「脱自虐」を唱える人たちのキャンペーンの結果かしらなどと思っていたけれど、さかのぼると、GHQと日本の関係、東京裁判のダブルスタンダード、そういったものの結果

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    2021年05月28日

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