アンソニードーアの作品一覧
「アンソニードーア」の「すべての見えない光」「天空の都の物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「アンソニードーア」の「すべての見えない光」「天空の都の物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
700頁以上もある本だけれど、物語三分の一辺りから一気に読み通してしまった。しばらくぶりに、心から没頭した本だった。年始からこういう本に出会えて、幸せだなと思う。
年代も背景も違う3つの物語が、ひとつの物語を通じて繋がっていく壮大さと緻密さ。主人公の1人など宇宙船に乗っているというのに話運びに違和感がない。
過去を、過去を語るものを尊重し、興味をもち、理解しようと努めなければ見えてこないものがきっとある。未来を見据えることは、本当は同時に過去も見つめることなのだと、現在は、私でない誰かの積み重ねでできていて、誰かが作らねば生まれなかった、誰かが守らなければ残っていなかったものだ、と。そんな
Posted by ブクログ
"絶望は長くはつづかない。マリー=ロールはまだ若く、父親はとても辛抱強い。彼は娘を安心させる。呪いなどない。悪運や幸運はあるかもしれない。それぞれの日が、いい日か悪い日かに、わずかに傾くことはあるかもしれない。だが呪いはない。" (p.40)
"この世界は、なんと迷路に満ちていることか。木々の枝、線条細工のような根、結晶の基質、父親が模型で再現した町の通り、アクキガイの貝殻についた小さな結節にある迷路、カジカエデの樹皮にできた迷路、ワシの羽の空洞内部の迷路。なによりも複雑なのは人間の脳だよ、とエティエンヌはよく言っていた。存在するなかで、もっとも入り組んだものか
Posted by ブクログ
その光は波であり、海であり、ラジオだ
すべての事物が反射する可視光線とは別の、見えない光
それは命であったり、希望であったりする
第二次世界大戦下のフランスとドイツ
それぞれに生きる人々
そこは混沌として、明日がみえず、望みは断ち切られ、人々の命は消えていった
“見えない”ことは少女の盲目だけでなく、世界に溢れる不可視なものと同時に、その時代性も指している
そこにある綺麗なものと醜悪なもの
それらは同時に並立し、簡単に反転する
技術の軍事転用や宝石、人の心
すべてが簡単に裏切っていく
しかし戦争をある種の壮麗さと残酷さを同居させるように描きながら、物語には救済を用意しない
それはアンソニー・
Posted by ブクログ
詩情豊かな描写、それに訳文の美しさに心が躍る。プロットの巧みさに唸る。ストーリーの行き着く先に固唾を呑む。ページを捲り続ける。読み終わった後にはそれらを合わせた以上の感動が残る。
人はときに残虐で歴史は残酷だけれど、そこから掬い上げられた人々の物語は、やさしさをもって語られる、そこにもある、あったはずのやさしさが語られる。そこには光が差している。そして、その光のなかに希望がある、そう思いたかった。とても素晴らしい小説を読んだ。深くため息をつく。
心身が草臥れているときは、あまり本がうまく読めないのだけれど、それでも本当に素晴らしい小説を読みはじめてみれば、「読書は我を忘れさせてくれる」。時代