益田肇の作品一覧
「益田肇」の「人びとの社会戦争 日本はなぜ戦争への道を歩んだのか」「人びとのなかの冷戦世界 想像が現実となるとき」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「益田肇」の「人びとの社会戦争 日本はなぜ戦争への道を歩んだのか」「人びとのなかの冷戦世界 想像が現実となるとき」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
本当に本当に面白い。めちゃくちゃ勉強になった。
「なぜ日本は戦争への道を選んだのか」というポピュラーすぎる問いに、名もなき無数の民衆の立場から答えると、こんなに違った風景が見えるなんて。ものすごく知的に興奮し、感動した。
同時に、当時の戦争への道筋は今の時代にリンクするところもありすぎて読んでいて怖くなった。
同じ轍を踏まないようにすればどうしたらいいんだろう、それには当時のメカニズムをしかと理解することが大事なんじゃないか、そんなふうに思いながら読んだ。
本書では、大正期以降を「解放の時代」と「引き締めの時代」のせめぎ合いとしてとらえ、それぞれの担い手の文化的なぶつかり合いを「社会戦争」と
Posted by ブクログ
「解放/自由/個人」を求める人びとと「引き締め/秩序/一体感」を求める人びとのせめぎ合い(著者の言う「社会戦争」)という視点で20世紀前半の日本史を描き直す試み。そのために紹介される膨大な一時史料がどれも面白く臨場感がある。二段組で574頁の大部だが苦もなく読める。個人の多様性を重んじる立場と世間の中で己の分をわきまえることを重んじる立場は、近世•近代以降のどの時代でもどの地域でもせめぎ合ってきたようで、今日世界中で起きている多様性を巡る対立もその一つに過ぎないのかもしれない。これからしばらくは世界的に「引き締め」優位の時代になるのだろうか。その次にまた「解放」優位の時代が来るにしても、なんと
Posted by ブクログ
今まさにウクライナにロシアが侵入して残虐な戦争が行われている渦中で読んだ。
第二次世界大戦直後の「冷戦」構造が形成される過程を独特の視点から洞察する大作である。
民族や国家そして政策を主導するリーダーと民衆の生活や思考、そうした歴史の捉え方そのものを考えさせられる。
「冷戦世界の本当の対立、本当の分断線は、東西陣営の間にあったというよりも、むしろそれぞれの社会の内側にあったのではないだろうか、そして、それらを乗り切るために、つまり社会内部での秩序と調和を保つために、グローバル冷戦という想像上の現実が必要とされたのではないだろうか」という序章での一文が象徴的。
Posted by ブクログ
筆者は大正デモクラシー以降太平洋戦争直後までの日本社会の推移を「解放」と「引き締め」のせめぎ合いと捉え、その確執を「人びとの社会戦争」と表象した。
そして当時の国民の意識や発言を広く掬い上げ、それぞれの時期の社会構造を解明しようとした。
「解放」とは、明治維新以降の西洋文明の導入で、個人の主体性や権利意識、自由と平等(男女も含む)、民主主義など開放的な潮流のことである。
政党政治、労働組合、部落解放、カフェー・・・。
「引き締め」は、開放で起こったエロ・グロ・ナンセンスの風潮を是正し、古来の伝統を重視し天皇を頂点とする家父長制や家族主義、儒教的礼節重視の全体主義国家を目指す、秩序とらしさの