髙山裕二の作品一覧
「髙山裕二」の「同調圧力:デモクラシーの社会心理学」「フランス知と戦後日本:対比思想史の試み」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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小説・文芸
Posted by ブクログ
同調:他者の意見に合わせること。
カスケード:特定の意見が社会に広く伝播して、運動や流れを起こすこと
これらが民主主義においてどのような役割を果たしてきたか。
他人が面白いと言った本を、つまらないと思っていても「そうだね面白いね」というのが同調で、10万部売れたベストセラーという情報で本を買うのはカスケード。
自分が詳しく知らないことを、いちいち全部調べて手間をかけるより、専門家に同調する方が社会的には効率的。でも、もし間違っていると思うなら、その意見は表明する方がいい。なぜなら、本当に間違っているのに、誰も是正できていないだけかもしれないのだから。異論の表明には、重要な役割がある。集団内の極論化(テロリスト集団など)を防止し、深刻な誤りを是正する。
それができていたら、特攻しないで済んだのではないか(無意味だと知っていた人間も多かったと思う)
そのため、社会ために、異論が表明されること、表明者の安全が保障されることは大切。
同調は不案内なことを確認しないで効率的だが、自分で考えておらず、思考のただノリ状態でもある。
情報カスケードによってオバマやトランプが誕生した。ネットにより、カスケードを人為的に起こしやすくなっている。
これらの話が、アメリカの裁判制度やアファーマティブアクションなどの実例とともに説明される。
多様性が何のために必要なのか、どんな社会を理想と考えるのかの一助になる。とても勉強になる。
Posted by ブクログ
フランス革命時に登場したこの人物に何となく興味を持って読んでみた。本書によると、ヒトラーやスターリンでさえその罪と共に『良いこともした』と言われることがあるのに、ロベスピエールに関してはそうした評価は皆無だという。独裁者として後の世に非常に評判が悪いその人物像を追う。
本書で度々『清廉の人(腐敗のない政治家)』という言葉と、幼い頃から非常に頭が良かったことが述べられている。独裁者という人物像は後に政敵達によって作られたイメージが多分にあるようだ。ロベスピエール自身が決断に加わって恐怖政治を行っているが、他の政治家も似たりよったりであり、権力闘争の中の一コマのように思える。そして共通しているのは『熱狂した民衆』の支持が背景にあることだ。社会から不要とされた人物が民衆の後押しで処刑されるのは『究極の民主主義』を感じる。
公開処刑が一つの『見世物』だった当時と今とで価値観がかなり違うことを考慮する必要がある。社会を変える必要がある変革期には理想の実現のためには荒っぽい政治手腕が必要とされること、そしてそれを支持する民衆の存在がいつの世もあるようだ。