なぜ資本主義は行き詰るのか。「人口」という切り口から資本主義とマルクス主義の違いとサステナビリティを描く。
資本主義は搾取を前提としたシステムで西欧諸国は大航海時代からそれを営々と続けてきた。社会の下層に貧困層がいる、という前提で社会の富裕層(資本家)は儲けられる。貧困層がいなくなれば移民で補
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いまさらだが、欧米諸国がマルクス主義を蛇蝎のごとく嫌うのが再認識される。そりゃ、マルクス主義の旗印である平等が実現してしまったら…儲けられなくなる…!
本書ではシンプルだが根本的な質問が投げかけられる。人口が減っていくのは、子をなそうとしてもできない層が増えているから。前出の搾取される側に当たる層だ。そこにメスを入れないと資本主義…どころか社会、国家が維持できない。
そこでその世界を救うのがマルクス主義、というのが本書の主張。
斎藤幸平氏の「人新世の資本論」ではサステナビリティという切り口から問題の解はマルクス主義、としたがこの本でも。